イスラム批判のブロガー、路上で襲われ死亡 バングラデシュ

2015.04.01 Wed posted at 12:43 JST

(CNN) バングラデシュの首都ダッカでイスラム教批判で知られていたブロガーの男性が刃物を持った3人組に襲われ、めった刺しにされて死亡した。

ワシクル・ラフマン氏(27)は3月30日朝、勤務先の旅行代理店へ向かおうと自宅を出たところで襲撃された。頭や顔、首にひどい傷を負い、警官は身分証明書を見なければ身元を確認できないほどだった。

ダッカでは今年2月末、過激な宗教思想を批判していたバングラデシュ系米国人のブロガー、アビジット・ロイ氏が路上で刺殺される事件が起きたばかり。この2年間で数人のブロガーが殺されたり、不審な状況で死亡したりしている。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルはバングラデシュ政府に対し、危険にさらされている人を守るための措置を強化するべきだと指摘した。

ラフマン氏は2011年まで仮名でブログを書いていたが、その後は発言の場をフェイスブックに移し、イスラム教の矛盾を指摘するような風刺などを書き込んでいた。

ラフマン氏は、ロイ氏にも共感を示し、「原理主義者たちは自由な思想を妨げようとしているが、我々の口を封じることはできない」と主張していた。

身辺を心配する友人たちに対し、「フェイスブックには顔写真を載せていない。相手には顔が分からないはずだ」などと話していたという。

警察によると、ラフマン氏を刺した容疑者3人のうち2人はその場で通行人に取り押さえられた。イスラム学校の生徒で、ブログという言葉の意味を知らず、同氏の文章を目にしたこともないと話している。別の人物から、同氏を殺害することは宗教上の義務だと言われ、命令に従ったと話しているという。

残る1人の容疑者は、依然として拘束されていない。

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