イラク首相、ティクリート解放を宣言 次の目標はモスル

イラク軍が中部ティクリートを奪還

2015.04.01 Wed posted at 10:23 JST

(CNN) イラクのアバディ首相は31日の国営テレビで、政府軍が中部の都市ティクリートをイスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」から奪還したと発表した。

テレビ演説でアバディ首相はティクリートが解放されたと述べ、勝利を宣言した。ただ、郊外ではまだ散発的な戦闘が続き、政府軍とイスラム教シーア派民兵組織がISISの掃討作戦を展開している。

アバディ首相によると、政府軍はティクリートの中心部に到達し、行政庁舎に国旗を掲げた。ティクリートは昨年6月以来、ISISに占領されていた。

数日前には米国主導の有志連合がイラク軍を援護するため周辺でISISに対する空爆を実施。これで軍の市内への進攻が可能になった。

イラクのアバディ首相

テレビでの解放宣言に先立つ閣議でアバディ首相は、「ティクリートでの試みの成功はほかの地域でも繰り返されるだろう。この成果は戦場で人道的に達成され、できるだけ市民を守りながら、我が軍の死傷者を最小限にとどめた」と報告した。

さらに「我々は(ISISの)不意を突いた」「有志連合の空軍に加え、我が国の空軍がイラク軍を援護して、ISISとイラクの敵に大きな打撃を与えることができた。地上部隊はイラク人の血をもって、イラク人のみが自分たちの血を流し、この地を解放することができた」と強調した。

ティクリート奪還を追い風に、イラク軍は同国第2の都市モスルの奪還を目指す。モスルでは昨年6月、軍の部隊が武器を捨てて拠点から脱出していた。

米当局者は2月の時点で、最大2万5000人のイラク部隊が4月か5月にモスルに戻り、奪還を目指すと述べていた。

イラク首相、ティクリート解放を宣言

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