(CNN) イラク中部ティクリートの奪還を目指す政府軍は30日夜、イスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に占拠されていた同地の行政区域と病院の建物を奪還した。部隊に同行している治安当局者がCNNに明らかにした。
ティクリートは昨年6月からISISに占領され、イラク軍がイスラム教シーア派民兵組織と共に奪還作戦を展開している。
当局者によると、軍は路上に仕掛けられた爆弾300発あまりを処理しながら市内へ進攻。この作戦で武装勢力の少なくとも26人が死亡した。
これに先立ちイラク警察は同日、国営テレビを通じ、軍がティクリート南部の4地区を解放したと発表していた。
今回の作戦では、イラク首相から要請を受けた米国主導の有志連合が数日前、イラク軍を援護するため周辺でISISに対する空爆を実施した。イラク軍と民兵組織は、有利な戦況になりつつあるとの見方を示している。
同地がISISに占領されて以来、イラク軍は何度も奪還を試みてきたが、これまでの作戦はすべて失敗に終わっていた。