「アフリカ人お断り」の中華料理店に反感 ケニア

2015.03.26 Thu posted at 15:13 JST

(CNN) ケニアの首都ナイロビにある中華料理店が、夜間のアフリカ人客の入店を断ったと報道され、地元の人々の反感を買っている。

この店は飲食店の営業に必要な許可を取っていなかったことも発覚、経営者のチャオ・ヤン容疑者は逮捕された。

発端となったのは23日の地元紙デーリー・ネーションの記事。同紙の記者らが午後7時ごろにヤン容疑者の店に入ろうとしたところ、警備員から「アフリカ人の入店時間は終わった」と言われて入店を断られたという内容だった。

この記事によればこの店は、中国人やヨーロッパ人、インド人の同伴者がいない限り、夜間のアフリカ人の入店を認めていないという。しかしナイロビ選出のマイク・ソンコ上院議員と、店主の友人である元閣僚は、アフリカ人であっても「上得意」として夜の入店を認められているという。

この記事を受けて、ケニアのソーシャルメディアでは怒りの声が噴き出した。

店の共同経営者は同地元紙に対し、治安面での懸念からこうした対応を取っているとし、「(アルカイダ系イスラム過激派の)『シャバブ』かそうでないかの区別がつかない。銃武装した強盗かどうかなんて顔には書いていない」と述べた。

同共同経営者はまた、「夜の営業環境への懸念と2013年(に起きたアフリカ人による強盗事件)のつらい記憶から、私たちは対応を取った。残念ながら、その一部は不適切で、この点について心より謝罪する」とも述べている。

アフリカ経済にとって中国は最大の域外投資国だ。だがある中国人ジャーナリストによれば、ケニアをはじめとするアフリカ諸国では中国企業を「資源の略奪者」「環境の破壊者」とみる人も多く、中国への嫌悪感も根強いという。

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