(CNN) ドイツの格安航空会社ジャーマンウィングスの旅客機が24日午前(日本時間同日夜)、フランス南東部のアルプス山脈付近に墜落した事故は、乗客144人、乗員6人全員の生存が絶望視されている。当局者らは現場の地形や天候などから、遺体の収容作業は難航するとの見通しを示した。
日本のメディアは外務省の話として、搭乗者名簿に日本人とみられる2人の名前があったと伝えている。
地元当局高官によると、現場へ向かったヘリコプターが墜落機の残骸(ざんがい)を発見したものの、機体の損傷は激しく、断片は最大でも小型車ほどの大きさにすぎない。遺体は数百メートルの範囲に散乱している。
墜落現場周辺は雪深い渓谷で、現在は住む人もほとんどいない。天候は悪化に向かっているとされ、25日以降さらに降雪も予想される。同高官は、24日中に遺体が収容される見通しは立っていないと述べた。
フランスの消防隊員や警官ら数百人にスペイン、ドイツ当局者らが加わって捜索作業を急いでいるが、24日夜の時点で手掛かりはほとんど見つかっていない。
墜落機が出発したスペイン・バルセロナの空港には緊急対策センターが設置され、乗客の家族らが集まって待機している。
乗客の中には乳児が2人いたとされる。スペイン国王フェリペ6世は、同機に多数のスペイン人、ドイツ人、トルコ人が乗っていたと述べた。
ジャーマンウィングスのウィンケルマン最高経営責任者(CEO)によると、乗客のうち少なくとも67人はドイツ人で、この中には高校生16人と教師2人が含まれている。ドイツ人のオペラ歌手2人も搭乗していた。
オランダ人1人とベルギー人1人、オーストラリア南部ビクトリアの男性とその母親、コロンビア人の建築家ら2人も搭乗していたことが、各国外務当局の発表で分かった。複数の英国人が乗っていた可能性もある。
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