(CNN) 「イスラム国ハッキング組織」を名乗る未確認集団が米軍兵100人あまりの氏名と顔写真、住所をインターネット上に投稿し、襲撃の標的とするよう呼びかけたことを受け、当局が警戒を強めている。
兵士の個人情報を記載したファイルは21日にインターネットに掲載された。同集団は軍のデータベースに侵入したと主張し、「米国内にいる我々の兄弟が対応できるよう」、100人の氏名を流出させたと称している。問題のファイルは既に削除された。
米国内で過激派した人物がこうした呼びかけに応じて単独でテロ事件を起こす可能性もあり、当局は警戒を強めている。
現時点で投稿内容の信憑(しんぴょう)性は確認できていない。しかし国防総省や米連邦捜査局(FBI)はCNNの取材に対し、捜査に乗り出したことを明らかにした。
海兵隊は氏名を明かされた隊員に連絡を取って注意を呼びかけた。海軍や陸軍は、インターネットでの個人情報公開を手控えるよう兵士らに促している。
米捜査関係者によれば、今回投稿された個人情報は、ソーシャルメディアや電話帳など一般に公開されている情報から集めたもののようだという。
イスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」のメンバーや関連組織はソーシャルメディアを探し回って兵士らに関する情報を収集していると見られ、家族がネット上で脅される事件も起きていた。
FBIは昨年11月、ISISが米軍兵を狙ったテロを呼びかけていると指摘して注意を促していた。
ネットに米兵100人の実名掲載