金第1書記が初の外遊へ、モスクワに5月

北朝鮮の金正恩第1書記

2015.03.20 Fri posted at 12:36 JST

モスクワ(CNN) 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)第1書記が5月にモスクワを訪問し、第2次世界大戦の戦勝記念日の式典に出席する。ロシア政府関係者が19日、匿名を条件に明らかにした。金第1書記にとっては最高指導者に就任後初の外遊となる。

この政府関係者は「(ロシアからの)招待状が金第1書記に送られ、北朝鮮は招待を受け入れた」と述べた。ロシア政府は北朝鮮側の公式発表を待っている状態だとも語った。

金第1書記のロシア訪問は、2011年末に父金正日(キムジョンイル)総書記の後継として最高指導者になって以来、初の公式な外遊となる。北朝鮮の国営メディアはまだロシアからの招待について言及していない。

今年は旧ソ連が第2次大戦でナチス・ドイツに勝利して70年目の節目となる。地元メディアによれば、ロシア政府は式典に世界68カ国の首脳を招待している。

ロシアのプーチン大統領

北朝鮮政治史を専門とするオーストラリア国立大学のレオニード・ペトロフ教授は「各国の高官が参加する集合写真では、国内で最高指導者や常勝将軍、何でもできる人物として描かれている人物像とは異なり、金第1書記も1人の小さな人物に見えるだろう」「モスクワ行きを決めたのなら、金正恩氏は孤高の人物のような振る舞いをするのでは」と述べた。

昨年、ウクライナ問題で国際社会の反発にあったロシアは北朝鮮との関係をさらに深めた。両国は今年を「友好年」としている。ペトロフ教授によると、ロシアは旧ソ連時代の債務100億ドルを帳消しにし、両国関係のてこ入れを図っている。

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