マレーシア機不明から1年 中間報告書、乗員に不審点なし

マレーシア機が行方不明になってから1年が経過。中間報告が公表された

2015.03.09 Mon posted at 16:51 JST

(CNN) 昨年3月にクアラルンプール発北京行きのマレーシア航空370便が消息を絶った問題で、調査チームは8日、同機が離陸して消息を絶つ前までに、操縦士や客室乗務員に異常な行動は見られなかったとする中間報告書を発表した。

同報告書は、「機長、副操縦士、客室乗務員らに社会的孤立、習慣や興味の変化、自己無視を示す行動的兆候は見られなかった」としている。

ただ報告書の内容は分析ではなく不明機に関する事実情報で、同機がなぜ消息を絶ったのかについての明確な答えは示されなかった。

またマレーシア当局は、中間報告書の中で、370便のフライトデータレコーダー(FDR)に取り付けられていた、海中から位置情報を知らせる発信機のバッテリーの更新期限が同機が消息を絶つ1年以上前に切れていたことを明らかにした。

同報告書によると、保守・整備記録には、このバッテリーが2012年12月の使用期限前に交換された証拠はないという。この種のバッテリーは、期限を迎えてすぐに機能しなくなるわけではないが、同報告書は「期限到来後の動作や、最低30日間動作するという要件を満たすことが保証されるわけではない」としている。

もう1つの「ブラックボックス」であるコックピットボイスレコーダー(CVR)のバッテリーは予定通りに交換され、消息を絶った時にはまだ使用期限前だったという。

調査チームが保守・整備担当者に聞き取り調査を行った結果、2008年2月にFDRと位置情報発信機が交換された際、コンピューターで管理されていた交換スケジュールが正常に更新されていなかったことが判明。

しかも、このミスは370便の失踪まで発見されなかった。これを受け、マレーシア航空は旅客機の総点検を行い、他にミスがないか再確認を行った。

マレーシア機不明、中間報告書を公表

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