中国の全人代が開幕 成長目標7%に引き下げ

中国の経済成長率の目標は7%に引き下げられた

2015.03.06 Fri posted at 15:29 JST

(CNN) 中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が5日、北京で開幕した。政府は今年の経済成長目標を昨年より0.5ポイント引き下げて、7%とする方針を示した。

過去30年間の多くで2ケタ成長を遂げてきた中国にとっては非常に低い目標値となる。だが政策立案者の間では、経済改革が前進し雇用市場が安定している限り、成長率の鈍化は許容可能だとの考えが定着しつつある。

調査会社キャピタル・エコノミクスのアナリストは、中国が低成長という「新常態」に移るとの考え方が広まってきたと指摘した。

このほか、国営企業の競争力強化や人民元の国際化、地方政府の債務削減、年金や税、金融部門の改革なども全人代の中心課題となる。

環境問題にも注目が集まる

また今年は環境問題にも注目が集まっている。先週、インターネット上に公開された大気汚染をテーマとする動画「アンダー・ザ・ドーム」は再生回数が数百万回に上り、中国のインターネットユーザーの間で大きな話題となった。同国エネルギー分野は国営の大企業で占められており、環境保護政策に反対して圧力をかけることも多い。習近平(シーチンピン)国家主席は国の最優先課題の1つとして大気汚染の対策強化を掲げている。

荘厳な雰囲気の中で行われる全人代だが、法案の実質的な審議の場としての意味合いは薄い。いくつかの投票は実施されるものの、共産党の提案は常に承認されてきている。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。