プーチン氏批判のネムツォフ氏、モスクワで射殺

反政権指導者のボリス・ネムツォフ氏がモスクワのクレムリン付近の橋の上で射殺された

2015.02.28 Sat posted at 10:01 JST

モスクワ(CNN) ロシアの反政権指導者ボリス・ネムツォフ氏が27日夜、モスクワ中心部で何者かに射殺された。ロシアの捜査当局が28日に明らかにしたところによると、ネムツォフ氏はクレムリン近くの橋を渡っているときに車から数発の銃撃を受けたという。

国営テレビ局ロシア・トゥデイは28日未明、プーチン大統領がネムツォフ氏殺害を非難したと伝えた。

ネムツォフ氏は1990年代末、エリツィン政権で第1副首相を務め、これまでプーチン大統領を声高に批判してきた。3月1日にはモスクワで大規模な反対デモが予定されており、ネムツォフ氏はその2日前に殺害されたことになる。

ネムツォフ氏は昨年のCNNのインタビューで、ロシアで企業経営者らが置かれている厳しい状況について次のように語った。

ボリス・ネムツォフ氏(右)=John McCain/Twitterから

「この国は汚職がまん延している。経営者らは、大変危険な状況にある。誰でも経営者に圧力をかけ、彼らの事業を破壊できる」

また2014年にロシアのソチで開催された冬季オリンピックについても、ロシア史上最悪の「詐欺行為」の1つとし、最大で五輪の最終コストのおよそ6割に当たる300億ドル(約3兆6000億円)が横領されたと主張した。

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