風刺画家らの集会で発砲、死傷者4人 デンマーク

風刺画家を支援する団体の集会で発砲があり、4人が死傷した

2015.02.15 Sun posted at 10:13 JST

(CNN) デンマークの首都コペンハーゲンで14日、風刺画家を支援する団体の集会に2人組が乱入して発砲し、警察によると男性1人が死亡、捜査当局者3人が負傷した。

容疑者の2人は車を奪って逃走。その後車だけが発見され、警察は依然として2人の行方を追っている。

死亡したのは40歳の男性で、身元は公表されていない。デンマーク情報当局者2人と警官1人が負傷したが、重傷者はいないという。

集会にはスウェーデン人画家のラルス・ビルクス氏と同氏の支援団体のメンバー、フランスの駐デンマーク大使ら約30人が出席していた。

支援団体は2年前、デンマークの女性ジャーナリストが結成した。同団体によると、集会の会場となった劇場は非常に治安の良い地域にあり、周辺では情報当局やビルクス氏のボディーガードが空港並みの警備態勢を敷いていた。

出席者の大学教授は、集会が始まった直後の午後3時30分ごろに約30発の銃声と外国語の叫び声が響いたと話している。

警察当局者によると、警備要員が銃で反撃した。ビルクス氏らは警備要員の誘導により、建物内の倉庫に避難して無事だった。

デンマークのトーニングシュミット首相は事件を「テロ攻撃」と呼んで非難し、「深い怒り」を表明。「わが国は暴力に決して屈しない」と述べ、犯人を見つけて裁きにかけることを誓った。

ビルクス氏は2007年にイスラム教の預言者ムハンマドの顔と犬の体をつなげた風刺画を発表。仏風刺週刊紙「シャルリー・エブド」の本社襲撃事件で死亡したステファン・シャルボニエ編集長らとともに、国際テロ組織アルカイダによる「最重要指名手配者」のリストに掲載されていた。イスラム教では犬は不浄な生き物とみなされている。

デンマークで銃撃、死者も

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