「ヨルダン軍空爆で米人質が死亡」、ISISが主張

カイラ・ミューラーさん=家族提供

2015.02.07 Sat posted at 09:30 JST

アンマン(CNN) イスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」は6日、ヨルダン軍の空爆により、ISISの事実上の「首都」であるシリア北部ラッカで、米国人女性の人質が死亡したとする声明をインターネット上に投稿した。

この投稿には崩壊した建物の写真が含まれており、人質の女性はその建物内に拘束されていたという。この女性の身元は6日、女性の家族により、シリアで救援活動を行っていた米アリゾナ州プレスコット出身のカイラ・ミューラーさん(26)と判明した。ミューラーさんは2013年8月、シリアのアレッポで国境なき医師団(MSF)の病院を出た後に拘束されたという。

しかし、ISISは遺体の写真など、ミューラーさんが死亡した証拠を一切示していない。

ヨルダン政府のモマニ報道官は、(ISISの主張について)現在調査中としながらも、主張には信頼性がなく「非常に懐疑的」とし、さらに、はるか上空を飛行するヨルダン機を判別できたのか、また、武器庫に人質を拘束したりするか、についても疑問を呈した。

イラクやシリアで勢力を伸ばしたISIS

ヨルダンのマジャリ内相も「(ISISの)いつもの派手な宣伝」と一蹴した。

マジャリ氏は「(ISISは)ヨルダン国内で問題を引き起こそうとしたが失敗した」とした上で、「今度は、この下劣な宣伝で有志連合を分裂させようとしている」と述べた。

一方、米国務省のマリー・ハーフ報道官は、「大変憂慮している」とした上で、「現時点で、(ISIS)の主張を裏付ける証拠は何1つ見つかってない」と付け加えた。

「ヨルダン軍空爆で米人質が死亡」、ISISが主張

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。