ミス・レバノンとミス・イスラエルが1枚の写真に、波紋呼ぶ

2015.01.19 Mon posted at 12:07 JST

(CNN) ミス・ユニバース世界大会を前に、イスラエル代表の女性が同国と対立関係にあるレバノンの代表らと並んで写真を撮り、インターネット上に公開したことが波紋を呼んでいる。

今年のミス・ユニバース世界大会は21日に米フロリダ州マイアミで開催される。各国代表が続々と現地入りするなか、ミス・イスラエルのドロン・マタロンさんが11日、画像共有サイト「インスタグラム」に1枚の写真を投稿した。

マタロンさんがミス・レバノンのサリー・グレイゲさんやミス・スロベニア、ミス日本と並んでほほ笑む場面に、「私たちからグッド・モーニング」という言葉が添えられている。

これに対してイスラエル、レバノン両国の対立関係を指摘するコメントが寄せられ、ネット上で議論が巻き起こった。

グレイゲさんは17日、交流サイト「フェイスブック」を通し、この写真の「舞台裏」を説明した。それによると、世界大会に向けた準備が始まってからずっと、グレイゲさんは「ミス・イスラエルとの写真撮影や接触を避けるよう細心の注意を払っていた」という。

ところがミス・スロベニア、ミス日本と3人でカメラの前に立った時にマタロンさんが突然加わり、「自分撮り」した写真をネットに流してしまったと、グレイゲさんは説明する。

マタロンさんは18日、この騒ぎを取り上げたウェブサイトの画像とともに、「驚いてはいないけれど悲しい気持ち。この3週間、世界の女性たちと出会うまたとない経験の間だけでも、敵対心を抜きにすることができないのは残念です」というコメントを発表した。

マタロンさんが最初に投稿した写真にも、同様のコメントが寄せられている。あるレバノン人は「この写真に何も問題はない。暴力より平和を広めるべきだ」と書き込んだ。

大会事務局にコメントを求めたが、今のところ返答はない。同大会に政治問題が影を落とすのはこれが初めてではなく、2002年にはミス・レバノンがミス・イスラエルと同じステージに立ちたくないとの理由から出場を辞退したと報じられた。

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