仏紙襲撃事件で容疑者2人の写真公開 1人出頭

警察は容疑者2人の写真を公開=パリ警察提供

2015.01.08 Thu posted at 12:24 JST

(CNN) フランス・パリの風刺週刊紙「シャルリー・エブド」が襲撃され12人が死亡した事件で、国家警察は逃走中の容疑者2人の氏名と顔写真を公開し、市民に情報提供を呼びかけた。

手配されているサイド・クアシ容疑者とシェリフ・クアシ容疑者は兄弟で、いずれも30代。武器を持っている恐れもあるとして警察は警戒するよう促している。

一方AFP通信は関係者の話として、襲撃にかかわった18歳の容疑者が警察に出頭したと伝えた。CNNでは出頭の情報は確認できていない。

警察はフランス全土で容疑者の行方を追っており、CNN系列局のBFMTVによれば、パリから約144キロ離れたランスに戦術部隊が配備された。作戦の内容は不明だが、メディア各社は警察が容疑者を追い詰めているのかもしれないと伝えている。

米司法当局者によれば、容疑者の1人は米当局も把握している人物で、連邦捜査局(FBI)などが交流関係や接触した相手、インターネットへの投稿などを調べている。

襲撃事件をいたむ人びと

この事件では7日、シャルリー・エブドのオフィスに覆面をした男2人が押し入って銃を乱射し、12人が死亡、11人が負傷した。負傷者を手当てした医師によると、男たちは特定の人物を名指しし、男性を女性から離れさせたうえで銃撃したという。銃撃は無差別に行われたわけではなく、用意周到な処刑のようだったと医師は話している。

検察や警察によると、現地時間の同日午前11時ごろ、シャルリ・エブドーのオフィスがある建物の前に乗り付けた車から、自動小銃と思われる武器を持った覆面姿の2人が降りた。

2人は管理人にシャルリ・エブドーのオフィスはどこだと尋ねて発砲し、1人を殺害。オフィスのある2階に上がって編集室で銃を乱射し、さらに10人前後を殺害した。

検察によると、男たちは「アラーは偉大だ」と叫び、預言者ムハンマドの復讐を口にしていたという。建物を出た男たちはもう1人の容疑者と合流して車で逃走。逃げる途中で警察と銃撃戦になり、警官1人を撃った。その後別の車を乗っ取って逃走を続けた。

この事件で、シャルリー・エブドの編集者で漫画家のステファン・シャルボニエ氏のほか、著名漫画家3人を含む同紙の記者7人と、ビルの管理人、同紙の訪問客1人、警察官2人が死亡した。

仏新聞社襲撃の瞬間、目撃者が撮影

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