荒波で難航の捜索作業、CNN記者が同行 エアアジア機墜落

CNN記者が同行した船の内部。悪天候のため、捜索が難航している

2015.01.06 Tue posted at 11:57 JST

インドネシア・西ボルネオ、ジャワ海(CNN) インドネシア沖では荒天の中、墜落したエアアジア機の搭乗者や機体の捜索が続いている。飛行データが記録されたブラックボックスを捜すため、必要な装置を現場へ届けるインドネシアの救助船に、CNNの記者が同乗した。

船は4日、西ボルネオの静かな海岸を出発し、約200キロ沖合の墜落現場へ向かった。天候は前日より改善するとの予報だったが、それでも沖へ出るにつれて風が強まった。

現場まで約15時間の船旅。目の前に広がるジャワ海は波が高く、水面に何かが浮かんだと思ってもすぐに視界から消えてしまう。そしてそれは、単なる木片や海草にすぎないかもしれない。

機体とともに海に沈んだとみられるブラックボックスには、位置を知らせるための発信機能がある。その信号を受信する装置を現場の船に届けるのが、この船の任務だ。

荒れた海で長旅を続けるには船が小さすぎる、と船長は話す。しかし、荒天のため沖へ出ることさえできなかったこの数日間に比べれば、大きな進歩だ。

エアアジア機の捜索が続く海域。赤い部分が最も見込みが高いと考えられている部分。4日にはCNN記者も捜索活動に同行した

船長は「私には乗員の安全を守る責任があるが、遺体と機体の捜索も重要だ」と、緊張した表情を見せた。

夕方には目指す船が見えてきた。荷物を受け渡す段階までくればあとは簡単な作業かと思われたが、それは大きな見当違いだった。2隻の船が波に押され、ぶつかり合うほどまで近付いたところで、装置の入った段ボール箱を手渡す。波が引けば船はまた離れる。

続いて受信装置の稼働に必要なゴムボートを渡そうとするが、なかなか成功しない。1時間も繰り返すうちに日が暮れ初め、この日の受け渡しは断念することになった。

船はいったん引き返したものの、任務は半分しか完了していない。乗組員たちは数時間仮眠を取って、翌朝また海へ出る。荒波を越えて再び現場へ向かう、長い1日がかれらを待っている。

捜索活動にCNNが同行

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