英国のエボラ熱患者、重体に 現地から帰国の看護師

エボラウイルス。シエラレオネに渡航した英国人女性が感染し重体に=CDC提供

2015.01.04 Sun posted at 11:11 JST

ロンドン(CNN) 西アフリカ・シエラレオネでのボランティア活動から英国へ帰還した後でエボラ出血熱の診断を受けた患者が、重体に陥っていることが分かった。

患者は英スコットランド・グラスゴー在住の看護師、ポーリーン・カファキーさん(39)で、ロンドンのロイヤル・フリー病院に入院中。英国内でエボラ熱感染が確認された初の患者となった。

同病院が3日に発表したところによると、カファキーさんの容体は1日から次第に悪化した。病院側は12月31日、カファキーさんが回復患者の血清や実験薬による治療を受けることを決断したと発表していた。

キャメロン英首相はツイッターで、カファキーさんの回復を祈っていると述べた。

ロイヤル・フリー病院は高度な隔離病棟を備えている。昨年8月には、シエラレオネでエボラ熱の診断を受けて帰国した英国人看護師がここで治療を受けた。

シエラレオネなど西アフリカではエボラ出血熱が依然猛威を振るっている

英メディアによると、カファキーさんは英政府が先月、非政府組織「セーブ・ザ・チルドレン」と共同でシエラレオネへ派遣した約30人の医療ボランティアチームの一員として渡航。帰国時はモロッコとロンドンのヒースロー空港を経由し、12月28日にグラスゴー空港に到着した。直後に体調を崩して医師の診察を受け、隔離装備のある軍用機でロンドンへ運ばれた。

当局は帰国便に乗り合わせた乗客ら全員と連絡を取っているが、機内で感染が広がった可能性は非常に低いとしている。

世界保健機関(WHO)によると、エボラ熱が流行しているシエラレオネ、ギニア、リベリアでの患者数は12月31日までに疑い例を含めて2万人を超え、死者は7989人に達した。

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