エアアジア機不明、捜索再開 家族ら不安な一夜

2014.12.29 Mon posted at 10:30 JST

(CNN) 乗客乗員162人を乗せてインドネシアからシンガポールへ向かっていたエアアジアの旅客機が消息を絶ってから一夜明けた29日午前、インドネシアの海上で同機の捜索が再開された。軍の捜索機に記者が同乗している同国のテレビ局tvOneが伝えた。

インドネシアの国家救援局も、この日夜明けとともに船舶7隻とヘリコプター2機を出動させて捜索を再開すると説明していた。

エアアジアQZ8501便(エアバスA320-200型機)はインドネシアのスラバヤを発ってシンガポールへ向かう途中、インドネシア時間の28日午前6時24分(日本時間同8時24分)にジャワ海の上空で管制塔との交信が途絶えた。ジャワ海はインドネシアのビリトン島とボルネオ島の間にあって、船舶の交通量が多く、水深は浅いという。

28日の捜索は悪天候に阻まれて難航した。捜索対象となる海域は極めて広範にわたり、29日の捜索で不明機を発見できるかどうかは天候次第だと当局者は話している。

同機の操縦士からは交信が途絶える前に、悪天候のため高度を上げたいとの連絡があったという。

同機の出発地だったインドネシアのスラバヤには搭乗者の家族らが集まり、不安な一夜を過ごした。壁には乗客全員の氏名と座席番号を記した乗客名簿が張り出され、携帯電話でこの名簿の写真を撮る人や、ただ座って涙を流す人もいた。

エアアジア8501便には乗員乗客162人が乗っていた

同地で記者会見したエアアジアのトニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)は、「今はただ親類や家族のことを案じている」と述べ、操縦士が悪天候のため飛行計画の変更を要請していたことを明らかにした。ただ「天候が要因だったのかどうか、憶測はできない。同機が発見されれば適切な調査が行われる」と話している。

搭乗者の国籍はインドネシア人が155人、韓国人3人、英国人とフランス人、マレーシア人、シンガポール人が各1人。乗客のうち18人は幼児1人を含む子どもだった。

機長は2万537時間の飛行歴をもつベテランだった。副操縦士はフランス人だったことをフランス外務省が確認した。

エアアジアはマレーシアに本社がある格安航空会社。不明機は同社が48.9%を保有するインドネシアの子会社が運航していた。

エアアジア機不明

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