米陸軍、新たな公式短銃を「募集」へ ベレッタM9の後継

1985年に導入された「ベレッタM9」に代わる銃は?=ベレッタ提供

2014.12.27 Sat posted at 17:01 JST

ニューヨーク(CNNMoney) 米陸軍は27日までに、同軍が新たに正式採用する短銃への応募を来年1月に銃器メーカーに求める計画を明らかにした。1985年に導入された「ベレッタM9」に代わる銃となる。

メーカーにとってはめったにない大型商談の好機となっており、スミス・アンド・ウェッソンとゼネラル・ダイナミックスは既に人気モデルの「M&P」を売り込むことを発表。イタリア企業のベレッタもCNNMoneyの取材に、応募に加わることを明らかにした。

新たな公式銃に選ばれた場合、話題を集めて映画に使われる機会も生まれ、民間の銃保有者の間でも人気が出ることも考えられる。

ベレッタM9は米東部メリーランド州にある工場で製造されている。同銃は1987年に公開され、大人気を集めた米映画「リーサル・ウェポン」にも登場していた。

同社の軍事関連販売担当の幹部によると、米国防総省にこれまで売却したM9は約60万丁で、大部分は陸軍向けとなっている。現行契約では新たに2万丁を納入する予定。

スミス・アンド・ウェッソンは人気モデルの「M&P」の売り込みを狙う=同社提供

米陸軍が最初に正式採用した短銃はコルトの「M1911」で、約90年間使われた。第2次世界大戦中のフィリピン戦線やベトナム戦争などでも兵士に支給されていた。

短銃市場においてベレッタM9の主な競合品はオーストリアのグロック社の製品とされる。握り部分やフレームにプラスチックが使われ、軽いことなどが大きな特徴。警察などが導入する最も人気がある短銃の1つとされている。

米陸軍が次期の公式短銃としてプラスチックを取り入れた軽量のモデルを候補の1つと見すえているのかは不明。ただ、自動小銃に関して言えば、同軍はベトナム戦争中、木製部品や金属を用いて重かったM14を大半がプラスチック製のM16に切り替えたことがある。現在は、さらに軽量となって小型化されたM4が支給されている。

スミス・アンド・ウェッソン社は、陸軍はプラスチック製の短銃の導入に傾いていると見ている。この意味で、ポリマーと呼ばれるプラスチック材料を使ったM&Pは最適のモデルと主張している。

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