パワフルな音楽で仕事もパワーアップ、音楽が与える影響とは

良い音楽を聴けば、仕事の効率もアップ?

2015.01.03 Sat posted at 16:03 JST

(CNN) 大きなプレゼンや重要な交渉、あるいは就職面接の前に自分を奮い立たせようと音楽を利用したことがある人なら、ある種の音楽が強い感情を呼び起こすことを知っているだろう。

音楽の何が、そういった状況に精神的に備えるための手助けになるのだろうか。

最近の調査によれば、ある種の音楽を聴くことは、気持ちを高揚させるだけなく、実際に、職場などでも有用な精神的、肉体的な反応を引き起こすことが分かった。

調査を行った米ノースウエスト大学ケロッグ経営大学院のデニス・スウ氏によれば、パワフルな音楽を聴くことで、仕事の着手の頻度が高まったり、状況をコントロールできているという気持ちが強まったりするという。

熱心なスポーツファンでもあるスウ氏は、スポーツ選手が大きな試合の前にロッカールームで音楽を聴くことで自分を高めている姿を見て、今回のテーマに興味を持った。

研究チームは、ポップやヘビーメタル、レゲエ、ヒップホップなどさまざなジャンルから31曲を選出。それぞれの曲を30秒間だけ切り出し学生に聴かせて、力強さや決断力といった気持ちがどのくらい高まるかを評価してもらった。

そして、最もパワフルだった曲とパワフルでなかった曲それぞれ3曲ずつを聴かせながら、さまざまな作業をしてもらった。

その結果分かったことは、最もパワフルな曲は、抽象的思考のテストで最も成功を収める可能性が高いということだ。これは、音楽によって「より大きなイメージ」を描けるようになるためだという。

また、パワフルな音楽を聴いた被験者は集団の中でも率先して動くようになり、将来の出来事の結果についても、自分でコントロールできている感覚が強まったという。

しかし、そもそも、なぜ、ある種の音楽が気持ちを高めるのだろうか。

スウ氏の研究によれば、要因のひとつとして低音が挙げられる。低音が強調された音楽を聴くと、同じ曲で低音が小さい場合よりも、より力強さを感じるという。

こうした感情は行動にも反映される可能性が高い。被験者に3人組で討論のためのチームを作るように指示すると、最もパワフルな曲を聴いた被験者が最初の話し手になることを申し出る割合は、最もパワフルでない曲を聴いた被験者の約2倍にのぼった。

音量や歌詞も検討材料に加えたが、これらの要素が結果に影響を及ぼすことはなかったという。

スウ氏は、テンポやピッチなどの要素が低音と同じように影響を与えるかどうか研究を進めたい考えだ。

最もパワフルだった曲と最もパワフルでなかった曲の上位3曲はそれぞれ以下の通り。

最もパワフルだった曲:

1. "We Will Rock You" by Queen

2. "Get Ready for This" by 2 Unlimited

3. "In Da Club" by 50 Cent

最もパワフルでなかった曲:

1. "Because We Can" by Fatboy Slim

2. "Who Let the Dogs Out" by Baha Men

3. "Big Poppa" by Notorious B.I.G.

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