米少年射殺で不起訴の警官、「良心の呵責はない」

2014.11.26 Wed posted at 11:57 JST

(CNN) 米ミズーリ州で黒人少年を銃で撃って死亡させ、不起訴になったファーガソン警察の白人警察官、ダレン・ウィルソンさん(28)が25日、ABCテレビの番組に出演し、「良心の呵責(かしゃく)はない。私は自分の仕事をきちんとやった」と事件を振り返った。ウィルソンさんが公の場に登場するのは8月9日の事件発生以来。

ウィルソンさんは事件の経緯について、死亡したマイケル・ブラウンさんにパトカーの中で襲われ、銃をつかまれて生命の危険を感じたと話し、「ただ命が欲しかった」とその時の心情を語った。

ブラウンさんともみ合いになって顔面を殴られたとも話し、「もう1発殴られたらどうなるか分からないと思った」と証言。「相手はものすごい力だった。まるで5歳児がハルク・ホーガンをつかまえるような状態だった。相手はそれくらい大きかった」。

ブラウンさんに対して下がらなければ撃つと警告したが、「撃てるものなら撃ってみろ」と言い返されたという。

発砲した理由については、ブラウンさんが自分を襲撃し、両手を挙げろと命じても従わなかったため、やむなく撃ったと説明。ほかに手段はなかったと述べ、人命が失われたことは残念だが、自分は職務をこなしていただけで、訓練通りの行動だったと強調した。

もしブラウンさんが白人だったとしても、事態は変わらなかったと話している。

警官の前に立ちはだかるデモ参加者ら

ウィルソンさんは6年前にファーガソン警察に採用され、事件後は休職扱いとなっている。同市のノウルズ市長は25日、内部調査の結果が出るまで引き続き休職扱いにすると説明した。

関係者によれば、ウィルソンさんは先週の時点で、市当局と退職に向けた交渉を行っていた。本人も周囲に対し、警察に対する圧力を和らげて同僚を守るために退職すると話していたという。

ウィルソンさん不起訴を決定した大陪審の審理記録によると、ウィルソンさんはそれまでの職務で銃を撃ったことはなかったと証言。商店で起きた窃盗事件の容疑者としてブラウンさんを逮捕するつもりだったと語った。

ウィルソンさんが撃ったのは12発で、パトカーの中でもみ合いになった時に2発、追いかけた時に3発を発砲したとされる。

青年射殺で不起訴の警官、「良心の呵責はない」

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。