ウィキリークス創始者の逮捕状を撤回せず スウェーデン高裁

告発サイト「ウィキリークス」創始者のジュリアン・アサンジュ氏

2014.11.21 Fri posted at 10:35 JST

(CNN) スウェーデン当局が告発サイト「ウィキリークス」創始者のジュリアン・アサンジ容疑者(43)に対し、性犯罪容疑で逮捕状を出し同国への移送を求めている問題で、同国の高裁は20日、逮捕状の取り消しを求めていたアサンジ容疑者の申し立てを棄却した。

アサンジ容疑者の弁護団は最高裁への上告を検討している。

アサンジ容疑者は、スウェーデン当局がアサンジ容疑者の滞在する在英エクアドル大使館での事情聴取を拒んでいることが予備的捜査の遅れになっていると主張、逮捕状の取り消しを求めていた。高裁はこの主張に一定の理解を示したものの、事件の重大性から、アサンジ容疑者の申し立てを棄却した。

スウェーデン当局は2010年、2人の女性に対してそれぞれ性的暴行や嫌がらせをしたとしてアサンジ容疑者に逮捕状を出した。アサンジ容疑者は容疑について、真実ではなく政治的な動機に基づくものだと主張している。

アサンジ容疑者は同年に滞在先の英当局に出頭、その後保釈されたが、スウェーデンに移送されるのを避けるために12年7月、ロンドンのエクアドル大使館に逃げ込んで亡命を申請。申請は受理され、アサンジ容疑者は2年以上にわたって同大使館に滞在している。

アサンジ容疑者が恐れているのは、スウェーデンから米国に身柄が引き渡されることだ。米国に移送され、ウィキリークスで政府の機密情報を公開したことで有罪判決が下りれば、アサンジ容疑者は死刑になる可能性もある。

スウェーデン検察によれば、逮捕状は時効が成立するまで(レイプの場合10年)有効だという。

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