(CNN) ずらりと並んだパンプキンは、映画「フランケンシュタイン」の怪物そっくり――。米カリフォルニア州の農場経営者が、ハロウィーンにぴったりの変わり種のかぼちゃ栽培に成功した。
同州フィルモアで8年前から有機農場を営むトニー・ディゲラさんは、日本で作られた観賞用の四角いスイカを見て、自分もやってみようと思い立った。食べられる四角スイカのほかにハート形のメロンの栽培にも成功し、今度は「パンプキンシュタイン」に挑戦することにしたという。
「最初はだれにも相手にされなかった」と、ディゲラさんは振り返る。どの種類のパンプキンに、どんな型をはめるのがいいのか。自分だけでなく友人や家族の資金もつぎ込み、これまで4年間試行錯誤を繰り返してきた。
初めにできたフランケンシュタインの怪物は顔が怖すぎたため、口元に微かな笑いを浮かべた表情に変えた。型は大きすぎず小さすぎず、丈夫に作る必要がある。一方で風通しも良くしなければならない。
詳しい作り方は秘密だが、初めて成功した時は「みんなで顔を見合わせ、ハイタッチを交わし合った」という。
今年できたパンプキンは5500個。成功率は60%だった。3カ月の栽培期間中、暑さや虫が原因で腐ってしまうのが最大の問題だ。また最後に型を外す時、皮が型に付いてはがれてしまうと使い物にならない。すでにこつをつかんだので、来年は成功率90%、4万個の出荷を目指すという。
今年のパンプキンは南カリフォルニアで一部の自然食品店の店頭に並んだ。1個100ドル(約1万800円)からという値段を見てためらう客も多いが、農場のオンライン・ショップではすでに売り切れとなっている。
ディゲラさんの頭の中にはすでに、来年のハロウィーンに向けたもうひとつのアイデアがある。今度は白いパンプキンを植えて、骸骨(がいこつ)の形に挑戦するという。
「フランケンシュタイン」のパンプキン