米アップルが増収増益、新型iPhone好調で

iPhone人気がアップルの業績を大幅に押し上げた

2014.10.21 Tue posted at 12:16 JST

ニューヨーク(CNNMoney) 米アップルが20日発表した今年7~9月期の決算は、9月に発売した新型スマートフォン「iPhone(アイフォーン)6」「6プラス」の好調な売れ行きを背景に、大幅な増収増益となった。

7~9月期の売上高は421億ドル(約4兆5000億円)。市場のアナリストが予測していた399億ドルを上回り、前年同期比12.4%増と、ほぼ2年ぶりの大幅な伸びを記録した。

最終利益は85億ドル、1株当たり1.42ドルで、前年同期比12.7%増。1株当たり利益の市場予想は1.31ドルだった。

10~12月期の売上高についても635億~665億ドルと、アナリストの予測を上回る見通しを示した。

製品別の販売台数をみると、9月19日に第1陣の米国や日本などで新型を発売したiPhoneが、前年同期比16%増の計3930万台。この数字も市場予想を上回り、ティム・クック最高経営責任者(CEO)は「新製品発売後にこれほど素晴らしい気分に なったのは初めて」と述べた。

パソコン「Mac(マック)」の販売台数は、前年同期を21%も上回る550万台だった。パソコン市場が全体的に縮小傾向を示すなか、アップルは1995年以降で最大のシェアを確保している。クック氏は「新学期の人気投票でマックが勝った。多くの大学キャンパスで、真新しいマックブックをたくさん見かけるはずだ」語った。

アップルの新製品「iPad mini 3」。「iPad Air 2」も発表された=同社提供

一方、タブレット型端末「iPad(アイパッド)」は前年に比べて13%減の1230万台にとどまり、3四半期連続の減少。過去2年以上の間で最低の数字となった。クック氏によれば、iPadはスマートフォンより買い換えのサイクルが長いとみられる。さらに新型iPhoneの画面が大きくなったこともあり、iPadよりMacまたはiPhoneを選ぶという人が目立っているようだ。

ただ同氏は、iPadも薄型化した新機種の「iPad Air(アイパッドエア)2」などの発売を受け、今後売り上げが伸びることを確信していると述べた。

クック氏はまた、今後の決算報告では「その他の製品」というカテゴリーを新たに設け、携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」やテレビ用セットトップボックス「アップルTV」、さらに来年初めに発売が予定される腕時計型端末「アップルウオッチ」などを一括して扱うと発表した。

アップルウオッチをこのカテゴリーに含めるのはなぜかという質問に、同氏は「ウオッチについてはあまり詳しい数字を公表したくないからだ」と答え、競合他社への警戒心を示した。一方、「アップルはウオッチにどの程度の需要があるか、確信が持てないのではないか」と指摘する声もある。

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