ビジネス界のスーパースターを育てる5人のメンター

ジェフ・ベゾス氏

2014.10.25 Sat posted at 09:00 JST

(CNN) 事業を立ち上げたばかりの新しい起業家たちが、多くの新興企業や投資家がしのぎを削る弱肉強食の世界を渡っていくのは至難のわざに思えるが、信頼できるガイドがいれば、成功の可能性は広がる。

実際、マーク・ザッカーバーグやジェフ・ベゾスといったビジネス界の大物たちでさえ、メンターに支援や助言を求める機会が増えている。そこで、今回はビジネス界の5人のメンターに、なぜ彼らが提供するサービスにそれほど高い価値があるのかを尋ねた。

強力な人脈

作家兼戦略家ロン・G・ホランド氏は、これまで財界の多くの人々を成功に導いてきた。ホランド氏は優秀なサポートチームの構築こそが重要と考えている。

「われわれは1人の顧客のために、Bootsの前会長、Teatherの前財務取締役、Greenwoodの複数のストックブローカー、さらに主要都市の法律事務所と会計事務所の有力なプロのアドバイザーからなるサポートチームを結成した。その顧客は過去2年間、1ペニーの利益も上げていなかったが、彼に紹介した最初のストックブローカーの助言により、150万ポンド(約2.6億円)の利益を上げた」

ビジネスアイデンティティを確立する

「評価の伝道師」の異名を持つチェスター・エルトン氏は、人をやる気にさせる演説家であり、同氏が書いたリーダーシップに関する何冊かの本がベストセラーになった。エルトン氏は、あるメンターのおかげで自分の会社の価値を定義できたという。

「われわれの指針となる哲学は何か。彼(メンター)は、それをシンプルかつ焦点を絞ったものにするための『3のルール』を教えてくれた。われわれの指針となる3のルールとは、まず常に世界クラスを目指すこと。執筆、訓練、コンサルティングなど、何をするにもそれが世界クラスになるよう最善を尽くす。最高のもののみを受け入れる。2つ目はサプライズ禁止。すべてを共有し、どんなことでも話し合うようにする。3つ目は互いに声援を送る。互いに励まし合い、サポートする」

常に地に足をつける

ララ・モーガン氏は18歳で事業を起こし、最初の事業を2000万ポンド(約35億円)で売却した。モーガン氏は今や、世界で最も人気のあるリーダーシップ専門コンサルタントの1人だ。同氏によると、多くの場合、率直なアドバイスが最も効果的だという。

「偉大なメンターは、あなたがすばらしいアイデアだと思っていたことが、実は大してすばらしくないとちゅうちょなく伝える一方で、あなたを鼓舞し、主要な目標に集中させる」

管理体制の移行

自称「MDQ(極めて難しい質問)の達人」のデビッド・クラッターバック氏は、50冊を超える本の著者であり、多くの企業を顧客に抱える国際コンサルタントでもある。

「小規模の会社は成長するに従い、重大な移行に遭遇する。社員が数名ほどの小さな会社の時に良いと思われた判断が、成長するに従い大きな問題となる可能性がある。技術部門の重要な人材を管理職にすることは、その時点では良い考えかもしれない。しかし、会社が適切な管理体制を必要とする時、これらの人材は社員をリードする能力を欠いているかもしれない。そうなると、彼らが会社の成長を止めるか、あるいは起業家が彼らを解雇する必要があるが、それは非常につらい経験だ。大まかに言って、社員が3倍に増えるごとにこれらの移行が生じる」

脳を鍛え直す

テレビ・ラジオ界のスターのアリ・ブラウン氏は今や女性起業家の教祖的存在の1人で、国連財団(UNF)が主催した史上初のグローバル・アクセラレータ会議にも参加した。

「私にとって最も重要なのは物の見方・考え方だ。起業家は多くのことに対処しなくてはならない。責任やプレッシャーが多く、起業家になる前とは人生が一変する。しかし、大半の顧客は人生相談をしにくるわけではない。彼らがまず聞くのは、どうすれば会社が大きくなるかという質問だが、考え方を変えることが重要だ。一般に女性起業家は人から好かれる必要があると考えるが、そうではない。彼女たちは人から尊敬される必要があるのだ。人は意識を少し変えるだけで、ビジネスの成長につながる良い判断ができるようになる」

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