香港占拠デモで衝突、負傷者 学生側、政府との対話を中断

2014.10.04 Sat posted at 15:11 JST

香港(CNN) 香港政府トップをめぐる行政長官選挙の制度改革を要求する公道などの占拠行動で、学生の指導者は4日までに、政府と合意していた交渉開始の中断を発表した。

学生や民主派組織らによる抗議行動をめぐっては3日、九竜地区の旺角(モンコック)などでデモ参加者と反対派の間で衝突が発生。対話開始の棚上げは、学生らが衝突を許した警察の対応に反発したのが原因となっている。

学生団体などは、約1週間続く政府とのにらみ合いの打開に向けて、政府ナンバー2の林鄭月娥・政務長官との対話を受け入れる意向を示していた。

地元警察によると、3日の衝突では警官6人を含む少なくとも12人が負傷。占拠行動での負傷者総数は148人となった。警察はまた、衝突に絡み少なくとも20人が公共の場でのけんかや違法集会などの容疑で逮捕されたと発表した。

梁振英行政長官の辞任などを突き付ける学生団体は声明で、「政府は約束を守っていない。(起こったことの責任を)最初に説明すべきだ」と主張。同団体の幹部は衝突を故意に起こして混乱を生じさせ、警察がデモ参加者を排除する口実を狙ったと非難した。

催涙ガスに備えて、ゴーグルや雨傘を用意する人々

その上で声明は、占拠地区の制圧を図る政府の意図が鮮明になったとし、住民に結集し全地区での抗議行動を呼び掛けた。最後まで闘い、屈服はしないとも宣言した。

一方、警察は学生側の主張を否定し、衝突回避に向け公正かつ中立的に行動したと強調。事態の悪化を防ぐためデモ参加者に散開するよう求めたが、学生側の指導者はこれに応じなかったと反論した。

住宅や店舗の密集地区となっている旺角で学生らは交通量が多い交差点の1カ所を占拠。目撃者によると、30代の男が最初にやってきてデモ参加者に悪態などを付き始めた。この後、複数の男が一度に現れ、「通行の邪魔だ。仕事や生活をしなければならない」などと主張。この後、デモ参加者のテントを壊し、学生らとつかみ合いなどに発展した。

別の目撃者によると、学生らを包囲した群衆は威嚇的な姿勢を示したという。

香港占拠デモで衝突

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