(CNN) 米アエリオン・コーポレーションは25日までに、航空・宇宙大手エアバス・グループと超音速機開発に向けた技術協力を行うことで合意したと発表した。
エアバスの防衛・宇宙部門は技術者をアエリオンに派遣する。
アエリオンは超音速航空技術の商用化を目指し、2002年に設立された企業。現在は「アエリオンAS2」という超音速ビジネスジェットの開発を進めている。今回の合意により、両社は技術だけでなく設計や生産、認可取得に向けた協力も行うという。
アエリオンを率いるロバート・バス氏は合意について「2021年に世界初の超音速ビジネスジェットとして認可を受けるというわが社の目標に向け、しっかりと軌道に乗ることができる」と声明で述べた。
AS2は独自の技術により、マッハ1.6(時速約2000キロメートル)の速度で飛行することを目指している。
客室は長さ約9メートルで、全席ビジネスクラス。乗客定員は12人だ。価格は1機1億ドル(約110億円)以上と見込まれている。
アエリオンでは19年までに試験飛行を始めたい計画だ。
これ以外にも、世界では複数の超音速のビジネスジェット開発計画が進んでいる。
米スパイク・エアロスペースが開発中の「S―512スーパーソニックジェット」はAS2と同じマッハ1.6で飛行する予定。12~18人の乗客を載せてロサンゼルス―東京間を6時間でつなぐことができるという。
英ハイパーマッハの「ソニックスター」が目指す速度はマッハ4(時速約4200キロメートル)で超音速旅客機コンコルドの約2倍の速さだ。ニューヨークからアラブ首長国連邦(UAE)のドバイまで、映画を1本見ている間に着くとうたっている。