(CNN) トウガラシの産地として知られるイタリア南部ディアマンテで、今年もチリペッパー・フェスティバルが開かれる。その目玉イベントが大食い競争だ。
トウガラシ大食い競争は毎年恒例。挑戦者は胃が燃えるような感覚を味わうと、昨年の優勝者マウリツィオ・カポチアーノさんは言う。
カポチアーノさんは昨年、イタリアで最も辛いといわれるトウガラシ560グラムをたいらげた。「母が私に哺乳瓶を吸うのをやめさせようとしてトウガラシを振りかけたせいで、依存症になった」と自慢するカポチアーノさん。過去最高記録の800グラムを破ることを目指す。
男女10人の挑戦者は審査員と医師が見守る前で、畑から摘んだばかりの色とりどりのトウガラシが50グラムずつ乗った皿を何枚空にできるかを競う。一緒に食べられるのはオリーブオイルとパンのみ。水を飲むことは許されない。
優勝者にはリゾートホテル1週間分のペア宿泊券が贈られる。
挑戦者は年間を通じて練習に励み、各地の大会を勝ち抜いてきたつわものばかり。勝つためには冷静な頭脳、それに石綿と鋼鉄でできた胃が必要だとカポチアーノさんは話す。
この様子を見ようと外国からも大勢の見物客が訪れる。「意地悪だけれど、他人が口を一杯にして真っ赤になり、地獄のように苦しむのは見ていて楽しい」と主催者。
もちろん大食いだけでなく、食べ歩きや料理の実演、パフォーマンス、トウガラシをモチーフにしたジュエリーやファッションなども楽しめるほか、ミス・トウガラシを選ぶコンテストや、トウガラシを使った媚薬の販売もある。
フェスティバルは10~14日まで。期間中は街中が赤と緑と黄色のチリペッパーの装飾で彩られる。