米大統領「イスラム国を破壊する」、シリア空爆も排除せず

オバマ米大統領

2014.09.04 Thu posted at 09:52 JST

(CNN) 過激派組織「イスラム国(IS)」が2人目の米国人ジャーナリストを斬首したとする映像を公開したことについて、米当局者は3日、殺害されたのがスティーブン・ソトロスさんだったことを確認した。

オバマ大統領は同日出した声明で、「米国人に危害を加えるという過ちを犯した者に、我々の到達範囲の広さを思い知らせ、裁きを受けさせる」と強調した。

さらに「我々の目標は明確だ。(ISが)脅威でなくなるまで解体し、破壊する」「我々にはそれができる。そのためには時間と努力が必要だ」と述べている。

ISは、オバマ大統領がイラクでの空爆を決断したことに対する報復として米国人を殺害したと主張。米国がISを攻撃し続ける限り、米国人の殺害をやめないと宣言した。

これに対してヘーゲル米国防長官は、ISの脅威に対抗するため、地上戦を除きあらゆる選択肢を検討すると表明した。ISの拠点があるシリアでの空爆の可能性も排除していない。

ソトロスさんは2013年8月に拉致された。遺族は弁護士を通じて談話を発表し、「スティーブは世界の暗闇の中に善を見つけようと努め、それが存在しないなら作り出そうと努めていた」とソトロスさんを追悼。「敵が恐怖を武器にして、我々を人質に取ることは許さない」と誓った。

米国人ジャーナリストがISに殺害されたのは、8月に殺害されたジェームズ・フォーリーに続き2人目となる。ケリー国務長官は談話の中で、「米政府は軍や外交、情報収集のあらゆる手段を用いてきた。特殊部隊は危険を冒して救出のための作戦を実行し、外交面でもあらゆる相手に接触した。その努力は今後も続ける」と説明した。

この夏には米軍のエリート部隊がシリアでソトロスさんやフォーリーさんの救出を試みたが、人質は発見できなかった。

英ハモンド外相も、ISに拉致された英国人の救出作戦が失敗に終わったことを明らかにした。

フォーリーさんの殺害を巡っては、映像に映っていた実行犯が英国人だった可能性が強まり、在米英国大使は犯人の割り出しに近付いていると述べていた。

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