エジプトとUAEがリビア空爆、標的はイスラム系勢力か

リビアではカダフィ政権崩壊後、民兵組織間の抗争が続く

2014.08.28 Thu posted at 17:22 JST

(CNN) 米国防総省のカービー報道官は28日までに、旧カダフィ政権が2011年に崩壊した後、権力掌握を巡る民兵組織間の抗争が続くリビア情勢に関連し、アラブ首長国連邦(UAE)とエジプトが最近、リビアを空爆したとみられると述べた。

空爆の標的など詳細には触れなかった。ただ、空爆の被害を受けたとするリビアのイスラム系民兵が最初に情報を伝えており、イスラム系勢力の駆逐を狙った攻撃の可能性がある。

リビアでは最近、イスラム系と同国西部ミスラタの民兵組織が連携してジンタン市が拠点の民兵組織と交戦し、首都トリポリの国際空港の支配権を奪っていた。イスラム系民兵組織は、拠点が空爆された後の23日夜、空港を占拠したと明かしていた。

リビア情勢は地域の代理紛争の様相も呈しており、イスラム勢力の台頭を警戒するエジプト、サウジアラビア、UAEと、イスラム勢力寄りのトルコとカタールが影響力を競う構図にもなっている。

周辺国の代理紛争の様相も呈している

カービー報道官は記者団にリビアの政情混乱は平和的な手段などで解決されるべきだとし、他国による暴力を通じての関与は支持しないと述べた。

エジプトのシーシ大統領は地元紙の編集幹部との会合で、リビア領内での軍事行動への関与を否定した。国営中東通信(MENA)が報じた。

UAEは空爆への関与について公式な立場は示していない。ただ、アンワル・ガルガシュ外交担当国務相はリビアのイスラム系民兵組織がツイッター上で明かした空爆に関する当初の情報には否定的な姿勢を見せた。

一方、国連安全保障理事会は27日、リビア情勢に触れ、即時の停戦などを求める決議案を全会一致で承認した。戦争に関与する個人などへの制裁も盛り込まれた。

エジプトとUAEがリビア空爆か

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