ウクライナ大統領、「決然たる行動」を要求

ウクライナのポロシェンコ大統領。「決然たる行動」を要求したという

2014.08.28 Thu posted at 11:50 JST

ウクライナ・キエフ(CNN) ウクライナのポロシェンコ大統領は27日、前日に行われたロシアのプーチン大統領との会談を受け、「我々の目標は平和にある。ウクライナの国土に平和をもたらすため、決然たる行動を要求する」との声明を発表した。ポロシェンコ大統領とプーチン大統領は26日、ベラルーシの首都ミンスクでウクライナ東部の情勢を巡って1対1で会談している。

この会談が停戦に結び付くかどうかは現時点で不明だ。

ウクライナの国家安全保障・国防会議は27日の記者会見で、ロシア軍がドネツク州南部に向けて国境越しに集中的な砲撃を行っていると述べ、この町の周辺地域はロシア軍と親ロシア派に占拠されていると語った。

さらに、ルガンスク地域の村にはロシア戦術大隊の兵士がいると主張。「もしこの部隊もうっかりウクライナに足を踏み入れてしまったというのなら、直ちに東へ戻らなければならない」とした。

これに先立ちウクライナの治安当局は26日に、ドネツク州でロシアの兵士10人を拘束したと発表。ロシア国営RIAノーボスチ通信は国防関係者の話として、拘束された兵士は国境地帯を巡回していて、意図せず国境を越えてしまった公算が大きいと伝えていた。

ロシアのプーチン大統領

国境警備についてはポロシェンコ大統領がプーチン大統領との会談で、主に「装甲車、傭兵(ようへい)、弾薬の移動を防ぐ」ための国境警備について話し合ったと説明。国境警備隊と参謀司令官の間で協議を開始することでロシアと合意したとしている。

首脳会談は2時間あまりにわたって行われた。両首脳が顔を合わせるのは今年6月以来。プーチン大統領はこの会談について、対話を再開する必要があるとの認識で一致したと述べ、「前向きな」話し合いだったと振り返っていた。

会談後にポロシェンコ大統領は、欧州連合(EU)のアシュトン外交安全保障上級代表と共同記者会見し、先に発表した和平計画に基づくロードマップ(行程表)を作成すると表明した。できるだけ早期の停戦実現に向けた協議を行い、 欧州安保協力機構(OSCE)が停戦監視に当たる計画。

ポロシェンコ大統領は6月に就任した時点で一方的な停戦を宣言したが、親ロシア派の攻撃が続いたことを受けて停戦を破棄していた。

同大統領はミンスクでの会談の成果について、27日にドイツのメルケル首相と電話で協議したことも明らかにした。

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