ロサンゼルスで屋台が人気、各国料理が一堂に

屋台に並ぶロサンゼルスの人びと

2014.08.18 Mon posted at 17:37 JST

(CNN) 米ハリウッドのおひざ元ロサンゼルスで、韓国の焼き肉をトルティーヤで包んだタコスから始まった屋台料理のブームがさらに広がりを見せている。

「アイアンマン」などの作品を手がけたジョン・ファブロー監督の2014年公開映画「Chef」は、無名のシェフがロサンゼルスを拠点にキューバ風サンドイッチの屋台で成功を収めるというストーリー。ダスティン・ホフマン、スカーレット・ヨハンソン、ロバート・ダウニー・ジュニアなどの豪華キャストが顔をそろえる。

ファブロー監督は主演のシェフ、カール・キャスパーを演じ、脚本も手がける。ストーリーは実生活を題材にしたといい、「屋台は今やロサンゼルスの象徴的存在」「ここではメキシコ料理、韓国料理、ユダヤ料理、健康食品など、あらゆる文化が混ざり合う。ロサンゼルスのタペストリーを織りなす食事と文化が反映され、組み合わさっている」と解説する。

ブームの発端は2008年にロイ・チョイさんが始めた韓国の焼き肉を具材にしたタコスの屋台だった。焼き肉を野菜やソースと一緒にトルティーヤに包んだ料理はツイッターでうわさが広まり、今やすっかり定番に。似たような屋台はニューヨークや香港、オランダのアムステルダムにまで出没した。

焼き肉をトルティーヤで包んだ「タコス」が人気に

しかしチョイさんは、「みんな独自の工夫を凝らしている」「DJだって同じ音楽や同じビートを選んでミックスして、オリジナルの音楽を創り出す」と話し、そうした風潮をむしろ歓迎する。

カリフォルニア州南部では以前からタコスの屋台が普及していたが、今では果物のアサイーを使った料理からボリュームたっぷりのハンバーガー、メーン州のロブスターまであらゆる料理が屋台で買えるようになった。

こうした屋台は日ごと、週ごとに場所を変え、市内の各所や公園に出没する。

屋台の多くはウェブサイトに所在場所や時間を掲載しているほか、屋台の動きを追跡するアプリ「ローミング・ハンガー」なども登場した。

チョイさんが現在市内で運営する焼き肉タコスの屋台は4台。ツイッターでも情報を流し、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のキャンパスに屋台を出した時は、深夜の到着にもかかわらず、1000人近い学生が行列を作った。

ジョン・ファブロー監督(右)とロイ・チョイさん

市内にあるブリッグ駐車場では毎月第1金曜日の午後6時から、十数台の屋台が集まるイベントが開かれる。料理の内容はグリルチーズサンドイッチからスパムおむすび、カップケーキまでバラエティ豊か。ここはチョイ氏がロサンゼルスで初めて屋台を出店した地でもあり、「LA屋台の発祥の地」(ファブロー監督)でもある。

今のところこのイベントはロサンゼルスのみの開催だが、いずれ各地の駐車場で開かれるようになるかもしれない。

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