米ミズーリ州ファーガソン(CNN) 米ミズーリ州で18歳の少年が警官に射殺された事件を巡り、地元で暴動が起きるなど混乱が広がっている。米司法省や連邦捜査局(FBI)は、少年が死亡した経緯について調査に乗り出した。
死亡したのはアフリカ系米国人のマイケル・ブラウンさんで、9日に同州ファーガソンで警官に撃たれた。警察は、ブラウンさんがパトカーの警官を襲って銃を奪おうとしたと説明しているのに対し、ブラウンさんが両手を挙げて無抵抗の姿勢を示していたのに撃たれたという目撃証言もあり、詳しい経緯は分かっていない。
10日には追悼集会が行われ、一部の参加者が暴徒化して商店のガラスを割ったり商品を略奪したり、石や瓶を投げるなどした。
このため警察は催涙ガスを使って現場に集まっていた人たちを解散させたという。11日夜には発砲事件もあり、一連の騒ぎでこれまでに32人が逮捕されている。
ホルダー司法長官は11日、この問題について「地元の捜査当局と連携して徹底的な公正捜査を行う」と表明した。
ブラウンさんの遺族は弁護士を通じて司法省に公正な捜査を求めるとともに、市民らには平静を保つよう訴えた。
ブラウンさんは高校を卒業したばかりで、11日から大学に通うはずだった。母親は10日、テレビ取材に対して「息子を学校に行かせて卒業させるのがどれほど大変だったか。黒人の多くは学校を卒業できない」と怒りをぶつけていた。
ファーガソン警察は11日、ブラウンさんを撃った警官の氏名を24時間以内に公表すると発表した。
警官の少年射殺に抗議の声、暴動も