オバマ米大統領、イラク限定空爆を承認

オバマ大統領がイラクの限定空爆を承認

2014.08.08 Fri posted at 11:34 JST

(CNN) オバマ米大統領は7日、イラクで米国人を守るために標的を絞った空爆を承認したと発表した。

オバマ大統領は、「国民を守るためにできる限りのことをする。同盟国が危機にさらされれば支援する」と強調。イラクで市民を守るために戦っている部隊を支援する目的で、標的を絞った空爆を承認したと表明した。

イラク情勢については「我々に大量虐殺を阻止できる能力がある限り、米国が見て見ぬふりをすることはできない」とした。

これに先立ち米国防当局者は同日、イラク北部でイスラム過激派組織の侵攻を受けて避難した住民を支援するため、食料や水を空から投下する作戦を実施したと明らかにした。

国防当局者によると、この作戦は米中央軍の指揮下で実施された。米軍機は人道物資を投下した後、直ちに同地の空域から脱出したという。

イラク北部ではイスラム過激派組織「イスラム国」の侵攻を受けて少数民族ヤジディの住民が山間部に逃れ、食料も水もない状態で生命の危険にさらされていると伝えられていた。米政府は差し迫った状況にあると判断して、今回の作戦に踏み切ったという。

イスラム国はイラク、シリア両国で勢力を拡大している

イスラム国はキリスト教徒の町カラコシュも制圧し、住民に「イスラム教への改宗か死か」の選択を迫っている。

米国防当局者は、オバマ政権は主に米領事館の職員やイラク軍を支援している米軍事顧問団を守る目的で、空爆を検討中だと話していた。

イラクのアルハキム国連大使も、イラクと米政府の間で米軍による空爆の可能性について協議したことを明らかにした。ただ、まだ空爆は行っていないと述べている。

オバマ大統領は2年前にイラク戦争の終結を宣言し、米軍を同国から撤収させた。

アーネスト大統領報道官は7日、記者団に対し、米国がイラクで行動を起こすとしても限定的なものになり、地上部隊を派遣することはないと強調した。

現在検討中の選択肢については具体的な言及を避け、イラクでは「罪のない人々が民族のみを理由に迫害されている」と語った。

オバマ大統領、イラク空爆を承認

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。