不明マレーシア機の捜索、オランダ企業が受注

不明マレーシア機の捜索が9月から再開される (c)CNN/JACC

2014.08.06 Wed posted at 14:53 JST

(CNN) 3月から消息不明となっているマレーシア航空370便の捜索を主導してきたオーストラリア当局は6日、次期の捜索作業の委託先としてオランダ企業を選定したと発表した。

オーストラリアのトラス副首相によると、オランダのフグロ・サーベイ社が2隻の船を使い、9月から最長1年間の予定でインド洋南部の海底を捜索する。船には潜水艇や水中音響機器、ビデオカメラなどが搭載される。捜索範囲は約6万平方キロに及ぶという。

マレーシア機の捜索は成果のないまま、5月にいったん中断されていた。オーストラリア運輸安全局(ATSB)は6月末、次期の捜索範囲の見通しを発表。不明機と人工衛星の通信履歴から算出されているアーチ状の範囲に沿って、従来の海域からさらに数百キロ南西へ移すとしていた。

インド洋南部では捜索再開に先立ち、中国海軍船とオーストラリアの委託を受けた民間船が、海底の地形図を作る作業を進めている。今月中にマレーシア船も参加し、9月には完了する予定だ。

各国が協力して行った5月までの捜索では成果が上がらなかった=英国防省提供

この海域は過去に調査の記録がなく、海底の様子はなぞに包まれていた。捜索を安全かつ効率的に進めるためには、地形を正確に把握しておく必要がある。ATSBによると、これまでの作業で深さが1500メートルから5000メートル近くに及び、平地や斜面のほか尾根や断崖のような変化に富んだ地形がみられることが分かっている。

ただ、捜索範囲を絞る根拠となった人工衛星のデータやその解釈、機体の飛行状況などを巡っては、依然として議論の余地があるとされる。ATSBによれば、捜索の対象は今後もさらに拡大される可能性があるという。

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