ウクライナ・ドネツク(CNN) ウクライナ東部のゴルロフカで27日、親ロシア派の武装勢力とウクライナ政府軍が衝突し、地元当局によると子ども2人を含む少なくとも13人が死亡した。
この影響で、マレーシア航空機の墜落現場調査のため待機していた調査団は、再び現場への立ち入りを阻まれた。
今回の衝突についてウクライナのテロ対策当局は、武装勢力がゴルロフカの住宅地でロケット弾を使っていると述べたほか、ウクライナ政府は市民の犠牲を避けるため市街地での砲撃は行っていないと強調した。
ゴルロフカは政府軍が包囲しており、武装勢力側の司令官はCNNの取材に対し、同勢力はゴルロフカの街を守っていると話した。
ウクライナの国防当局などによると、4月7日からの戦闘で兵士少なくとも332人が死亡し、負傷者は約1300人に上る。
一方、マレーシア航空の旅客機が7月17日に撃墜された事件では、欧州安保協力機構(OSCE)の調査団が墜落現場調査のため現地入りしている。
マレーシアのナジブ首相は27日、調査団の警護のため国際警察が現地入りすることを親ロシア派勢力が認めたと発表した。一方で、治安状況が安定せず調査団がまだ墜落現場に到達できていないことを「深く憂慮する」とした。
ウクライナの治安当局によると、墜落現場は27日現在も、武装勢力の制圧下にあるという。
OSCE幹部は記者団に対し、調査団は砲撃音が聞こえたため墜落現場に向かう道路上で待機していると述べ、武装勢力や政府と接触して28日に再び現場到達を試みると語った。