(CNN) 17日にウクライナ東部で起きたマレーシア航空の旅客機墜落を受け、民間航空各社は欧州とアジアを結ぶ便などで通常のルートを変更し、ウクライナ東部の上空を迂回(うかい)する措置を取っている。
米連邦航空局(FAA)は同日、墜落を受けて米国の航空各社と連絡を取り、各社が自発的に、ロシアとウクライナの国境付近の空域を飛行しないことを申し合わせたと発表した。
FAAは4月の時点で米航空各社に対し、クリミア半島の上空を飛行しないよう指示していたが、17日の墜落現場はこの制限空域外だった。
各国の航空会社もルート変更などの対応を表明している。ルフトハンザ航空は17日、ウクライナ東部上空を通過する4便のルートを変更したことを明らかにした。18日も終日迂回措置を継続し、今後数日の対応については状況を見極めるとした。
英ロンドンとキエフ間で1日1便を運航するブリティッシュエアウェイズは、墜落現場の上空を飛行する便は運航しておらず、キエフ便については対応を検討中だとしている。
エミレーツ航空のキエフ行きの便は17日、引き返してドバイに戻った。「マレーシア機に関する最新情報で安全上の懸念が生じた」と述べ、当面の間、キエフ行きの便きは全便の運航を停止すると説明した。
トルコ航空は、墜落に関して詳しい状況が判明するまでウクライナ上空の空域は使わないと表明。エールフランスも、キエフ行きの便を除いてウクライナ上空は飛行しないと発表した。
デルタ航空などの米航空各社もウクライナ上空の飛行を見合わせている。
マレーシア機墜落の瞬間