イスラエル、新たな軍事作戦を開始 ハマスも対抗

緊張が高まるエルサレム

2014.07.08 Tue posted at 14:53 JST

エルサレム(CNN) イスラエル軍の報道官は8日、パレスチナ自治区ガザを拠点とするイスラム組織ハマスへの新たな軍事作戦を開始したと宣言した。ハマス側も対抗を表明し、戦闘激化への懸念が強まっている。

軍報道官は記者会見で「イスラエルは先週まで事態の収拾を目指していたが、今は悪化の可能性に備えている」と説明。すでに予備兵数百人を動員し、今後さらに1500人を招集する予定だと述べた。同国が前回ガザを攻撃した2012年11月には、3万人の予備兵が動員された。

ハマスの治安筋によると、イスラエル軍は7日夜から8日にかけ、戦闘機やヘリコプター、無人機などから60回以上にわたってガザを空爆。これにより少なくとも10人が負傷した。

またガザ保健当局の報道官によると、6日夜から7日にかけて実施された25回以上の空爆で、ガザ各地にロケット弾計39発が撃ち込まれ、8人が死亡、少なくとも15人が負傷した。

報復の連鎖への懸念が広がっている

ハマス幹部でパレスチナ立法評議会の議員を務めるマスリ氏は、インターネットの交流サイト、フェイスブック上のメッセージで「敵は一線を越えた。罪の報いを受けることになるだろう」と述べ、「殉教者の流した血は蜂起と抵抗の動力源になる」と宣言した。

この発言に続いてガザからイスラエルにロケット弾70発が撃ち込まれ、ハマスが犯行声明を出した。

イスラエル中部の街ヤブネでは空襲警報のサイレンが鳴り響き、救急当局によると近郊のアシュドッドで少なくとも1人が負傷した。

イスラエル軍の報道官は、ガザから40キロ圏内ではロケット弾攻撃の恐れがあるため、サマーキャンプや学校、幼稚園の活動をすべて禁止すると発表した。

イスラエルとハマスの対立は、先月末にイスラエル人の少年3人が殺された事件をきっかけに激化した。今月初めにはパレスチナ人の少年が誘拐、殺害される事件も発生。3人の殺害に対する報復との見方が強く、暴力の連鎖が懸念されている。

イスラエル、新たな軍事作戦を宣言

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