W杯観戦の宿泊先、割安の「ラブモーテル」が人気 ブラジル

リオデジャネイロのビーチ。ホテルにほとんど空きはないという

2014.06.07 Sat posted at 16:47 JST

ロンドン(CNNMoney) 今月12日に開幕するサッカーのワールドカップ(W杯)本大会で宿泊先の確保に手間取る海外の観戦者の間で時間制料金を請求する地元の「モーテル」が人気を得ている。

この種のモーテルは日本で言えば「ラブホテル」。サンパウロの旅行コンサルタントによると、結婚を控えそれぞれの実家に住む若いカップルなどが2人きりの夜を過ごす時に使える場所として重宝がられ、ブラジル内で増加中だという。

通常料金は一般ホテルより安めだが、専用プールなど驚く付属サービスや施設を提供しているものもある。ただ、同コンサルタントは「売春宿」とは違うと強調。30分単位で貸し出す最安値のモーテルも多いが、湯が出る浴槽やサウナなどを完備した豪華版もある。

サンパウロのモーテル(60室)経営者によると、外国人の予約が増え、W杯期間中の海外からの宿泊客は3倍に膨れると予想。売り上げは20%伸びると期待している。

利用料金は1泊105~620米ドル(日本円で約1万800~6万4000円)の範囲だが、通常の客が半日利用で支払う額の約2倍の水準にもなっている。外国人利用客を増やすためウェブサイトの英語版も開設し、エクスペディアなどのオンライン旅行会社に売り込んでいる。

サッカー以外のことにも好奇心旺盛な客には、ポルトガル語で各種モーテルの情報を提供するポルトガル語サイトがある。ウォーターベッド、官能的なデザインのイスやダンス用フロアがある部屋の他、パーティー開催用スイートから選ぶことが出来る。

世界のホテル価格比較サイト「トリバゴ」によると、ブラジルのモーテル利用料金は一般ホテルと比べ約25%安い。「ラブモーテル」は狙い目の掘り出し物と滞在を勧めている。同サイトによると、W杯期間中のリオのモーテル料金は平均で219ドルだが、一般的なホテルは287ドル。

W杯試合を開催するリオデジャネイロなどの都市では大会期間中、宿泊希望の客を収容出来ない事態に直面しており、ホテルは値段を上げるなどの便乗商法も見せている。旅行会社によると、リオのホテル予約網をかいくぐって空き部屋を見つけ出す余地はほぼないという。

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