(CNN) サウジアラビアでリベラルなウェブサイトを運営していた活動家が7日、イスラム教を侮辱した罪で禁錮10年とむち打ち1000回の有罪判決を受けた。関係者が明らかにした。
ライフ・バダウィ被告は昨年、イスラム教を侮辱し、サイバー犯罪取り締まり法に違反したとして禁錮7年とむち打ち600回の有罪判決を受けていたが控訴。上級審はこの判決を差し戻し、やり直し裁判が行われていた。
バダウィ被告の妻エンサフ・ハイダルさんは、「恐ろしい知らせ。非常にショックで打ちひしがれた。前回も極めて厳しい判決だったのに、さらに厳しくなるとはどういうことなのか」と述べた。
バダウィ被告には100万リアル(約2700万円)の罰金も言い渡された。
サウジ司法省のコメントは得られなかった。
バダウィ被告がサウジ当局に目をつけられたのは、リベラルなウェブサイトと宗教について議論できる掲示板を開設したのがきっかけだった。
バダウィ被告が罪に問われたことに対しては、ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)やアムネスティ・インターナショナルなどの国際人権団体から強い非難の声が上がっている。
関係者によればバダウィ被告は再度控訴する考えだが、今後の法廷闘争は容易ではない。
バダウィ被告の弁護士であり義理の兄弟のワリード・アブルハイル氏は4月、説明なく当局に身柄を拘束された。その後、同氏は王国のイメージを損ない国王への忠誠義務を破ったとして起訴されている。
サウジ政府はここ数カ月、極めて厳しいテロ取り締まり関連法を相次いで成立させている。人権団体からはこれらの法律が反体制派つぶしに使われるのではとの懸念の声も上がっている。