マレーシア機捜索 「次の段階」を協議、60億円規模

不明機の捜索には26カ国が参加したが、残骸の発見などには至っていない

2014.05.06 Tue posted at 12:56 JST

(CNN) 消息不明となっているマレーシア航空370便の捜索を巡り、オーストラリアとマレーシア、中国の当局者らが7日に今後の方針を協議することが分かった。次の段階の捜索作業には約6000万ドル(約61億円)の費用がかかる見通しだ。

3月8日に失踪したマレーシア航空機の捜索にはこれまで26カ国が参加。航空機の飛行は300回、延べ3000時間に上り、対象範囲は460万平方キロに及んだが、何の手掛かりも見つかっていない。

オーストラリアなど3カ国の協議は同国の首都キャンベラで、2つのグループに分けて実施される。

オーストラリアのトラス副首相によると、一方のグループはこれまでに収集された情報を分析し、衛星データの解釈が正しかったかなどについて再確認する。もう一方のグループは、今後の捜索に必要となる費用や装置、人員を検討するという。費用をどのように分担するかも議題となる見通しだ。

これまでの捜索は、衛星データやブラックボックスから発信された可能性のある信号などに基づき、インド洋南部の一定範囲を対象に進められてきた。

無人潜水機などを使った海底の捜索が進められている

中国の閣僚が5日に語ったところによれば、今後の捜索は「対象範囲が広がり、さらに困難な作業になる」とみられる。

対象となる海域はこれまで海底の調査を実施した例がなく、分かっているのは非常に深いということだけ。トラス副首相は、新たなソナーや潜水艇を1~2カ月のうちに投入したいと話す。

マレーシアのヒシャムディン運輸相代行は、次の捜索にはこれまで参加していなかった企業や国も加わる機会があると強調した。トラス副首相も、必要な装置を民間企業に提供してもらう必要があるとの見方を示した。

2009年のエールフランス機墜落事故では、大西洋の海底で機体が発見されるまでに約2年かかった。トラス副首相は「エールフランス機の捜索作業は何度も長期にわたって中断した」と指摘し、「今回の作業ではこれを避けるため、次の段階へ進むための検討をただちに開始する」と強調した。

不明マレーシア機の捜索、「次の段階」へ

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