子どもとの長時間フライトで役立つ9つのヒント

子どもとの長旅が大変なのは英ウィリアム王子夫妻も同じ?

2014.04.26 Sat posted at 09:30 JST

(CNN) 旅行者の中には、「旅の目的は、目的地に行くことではなく、旅の過程を楽しむこと」と考える人もいる。しかし、幼い子ども、特に赤ちゃんとの長い空の旅は、そんなロマンチックな考えを見事に吹き飛ばしてくれる。

CNNトラベルのプロデューサーで、5歳と6歳の2人の息子を持つカナダ人の母親のカーラ・クリップス氏は、現在タイのバンコクで暮らしている。息子が生まれて以来、毎年、家族に会うために、複数の飛行機を乗り継ぎ、20時間以上かけてカナダに里帰りしている。

以下は、同氏がこれまでの経験から学んだ、子どもと長時間飛行機に乗る際に役立つ9つの重要なヒントだ。

1.事前に子ども用の食事を注文しておく

8時間以上の長時間のフライトの場合、通常はエコノミークラスでも機内食が付いている。幸い多くの航空会社では、飛行機を予約する際に子ども用の食事をオーダーできる。ただし、各航空会社とも、通常は注文された分しか食事を用意しておらず、予備があるケースはまれなので注意が必要だ。

機内では健康に良い菓子の他に、たまにしか食べさせない菓子を持っていくのもよい

2.菓子を持参する

長時間のフライトには、普段から子どもたちに食べさせている健康に良い菓子の他に、ごくたまにしか食べさせない菓子を2、3袋持参するのもいい。

ただ同氏の場合は、手や服が汚れるチョコレートや、他の糖分の多い菓子は避ける。機内で子どもたちがシュガーハイ(糖分による興奮状態)に陥るのはまずいが、栄養について厳格になりすぎるのも得策ではない。

実際、機内でどうしても子どもたちを静かにさせる必要がある時、小さな袋入りのポテトチップスの方が、数時間前に慌てて自然素材で作ったグルテンフリーのクランベリー入りグラノーラ・バーのより効果的だ。

また食べ物の種類にかかわらず、食べ物をかんでいると気圧の変化による耳の痛みが和らぐ。

3.深夜便の利用も1つの方法

場所を選ばず、どこでも眠れる子どももいれば、そうでない子どももいる。機内で眠れない子どもは、恐怖におびえる親の目の前で、恐ろしいお下げ髪のミニモンスターと化す。

東京発アトランタ行きの便を予約する際、自分の子どもがどの部類に入るか考えた方がいい。クリップス氏の場合は、多少は眠れることを期待して夜行便を選ぶという。機内食を食べながら映画を見る余裕もあるかもしれない。何より、機内で13時間もの間、子どもを音を立てずに楽しませるのは至難の業だ。

子どもに自分のキャリーバッグを詰めさせた場合は、事前に親が中身を確認したほうが保安検査をスムーズに通過できるだろう

4.優先搭乗を利用する

「これから小さなお子様をお連れのお客様の搭乗を開始いたします」

このアナウンスが聞こえたら、子どもたちを連れて、搭乗口に駆け付けるべきだ。たしかに先に搭乗すれば、子どもたちと狭苦しい機内に閉じ込められる時間は長くなる。しかし、他の乗客が乗ってくるまでの数分間に窓際の席を取り合う子どもたちをなだめ、さらに真上の荷物入れに自分の手荷物用のスペースを確保できるだけでも十分だ。

5.バルクヘッド席がいいとは限らない

バルクヘッド席(隔壁の前の席)が素晴らしいのは言うまでもない。足回りのスペースが広く、おもちゃを置くスペースもあるバルクヘッド席は、子ども連れの乗客にはありがたい。

また赤ちゃんを連れている場合、バルクヘッド席は機内でバシネット(赤ちゃん用ベッド)を設置できる数少ない場所の1つだ。バルクヘッド席やバシネットを利用するには事前の予約が必要だが、子どもの体重が25ポンド(約11キロ)未満で、飛行時間が5時間以上の場合は利用をお勧めする。

しかし、バルクヘッド席では、ひじ掛けにテーブルが収納されているため、ひじ掛けを上げることができないことも多いので注意が必要だ。例えば、夜行便で2歳の子どもが気持ちよく眠れるよう、ひじ掛けを上げて、自分のひざの上に足を伸ばして寝させてあげたい場合、それができない席は向かない。

子どもを寝かしつけようと薬を使うのには注意が必要

6.娯楽機器は役立つが、イヤホンは不向きな場合も

機内では、「テレビは1日30分まで」という家庭のルールにこだわるべきではない。子ども向け映画やテレビ番組を何時間も流してくれる機内娯楽システムは、あなたの強い味方だ。iPhone(アイフォーン)やiPad(アイパッド)を持っているなら、出発前に子どもたちが遊んだことのない子ども向けアプリを多数ダウンロードしておくといい。

また、子どもたちの頭のサイズに合ったヘッドホンを購入しておくのが賢明だ。機内で借りられるヘッドホン、特にイヤホンは、子どもの小さな耳には大きすぎる。

7.薬は誰にでも有効とは限らない

子どものいない人が、あなたが子どもたちと飛行機で海外に行くと聞いて最初に言う言葉は、「薬で眠らせなさい」だろう。

しかし、離陸前に小さな子に抗ヒスタミン薬の睡眠改善薬を飲ませると逆効果になる恐れがあることは覚えておくべきだ。中には薬で興奮状態に陥る子どももいる。

また一部の育児サークルは、子どもを薬で眠らせる行為を児童虐待とみなすことも覚えておいて損はないだろう。

ちょっとしたサプライズを準備しておくのもいいかもしれない

8.サプライズを用意する

子どもたちでお手上げの状態になるのを防ぐために、お菓子やゲーム、お気に入りの毛布は必需品だが、その他にいくつかのサプライズを用意するのも良い。

クリップス氏の息子が3歳ごろで今ほど携帯端末に夢中でなかった時、同氏はちょっとした楽しみを用意しておいて飛行中に披露するのが有効だと気付いた。それにより、ここぞという時に子どもたちの注意を引き付け、静かにさせておくことができるからだ。

ステッカー、新しいクレヨン、塗り絵、パズル、ミニカーや人形など、うるさくならない物がいいだろう。航空会社の中には、子ども用のギフトセットをくれるところもある。

9.子どもの不始末は親の責任と自覚する

どんな旅でも、子どもたちに旅行中に何が起き、どのようなマナーが必要かを事前に言い聞かせておくのが得策だ。また機内でシートベルト着用のサインが点灯したら、着席して、シートベルトを締めなくてはならないこともしっかり理解させる必要がある。

子どもが3歳以上なら普通は理解するが、仮に理解しなくても、客室乗務員から厳しい言葉をかけられれば、怖くなって行儀よくするだろう。

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