キャンベラ(CNN) 消息不明となっているマレーシア航空370便の捜索活動を巡り、オーストラリアとマレーシアの両政府が新たな指針の策定を進めていることが23日までに分かった。
この指針は、長期化する捜索をオーストラリアが引き続き主導し、機体の残骸(ざんがい)が発見された場合など、さまざまなシナリオに対応していくための枠組みとなる。マレーシア政府が提示した草案を、オーストラリア政府が検討している。
オーストラリア運輸安全局(ATSB)のドーラン主席検査官によると、草案では残骸が見つかった際の保管場所や扱い方、遺体の収容、捜索手段の選定などに関する事項が詳細に定められている。
今後1週間のうちに合意することを目指すとされるが、合意した指針の内容は機密事項として扱われる見通しだ。
両国の間では数週間前に、捜索作業をオーストラリア主導で進めるという合意が交わされ、マレーシアとの協議を必要とするポイントもスケジュール上に明記されていた。新たな指針は、この合意内容に基づいて作成されている。
同氏によると、マレーシアの首都クアラルンプールでは、ATSBの検査官を含む専門家の国際チームが通信衛星のデータなどの分析を続けている。今後2~3週間のうちに、捜索範囲がさらに絞られたり移動したりする可能性もある。
インド洋南部では、米海軍の無人潜水機「ブルーフィン21」による海底の捜索が10日目を迎えた。
今月初めにブラックボックスが発したとみられる信号が受信された位置から半径10キロ以内の「最も可能性が高い範囲」についてはまもなく捜索が完了するため、今後数日がひとつの山場になるとみられている。