副操縦士の携帯電話、電源が入っていた? 不明マレーシア機

インド洋南部で米海軍の無人潜水機が捜索を開始

2014.04.15 Tue posted at 11:09 JST

(CNN) マレーシア航空機370便が消息を絶った直後の時点で、副操縦士の携帯電話が発したとみられる電波を近くの基地局がとらえていたことが分かった。操縦室では携帯電話の電源を切るというルールに反して、電源が入っていたことになる。

米当局者が14日、マレーシアの捜査チームの話としてCNNに語った。

携帯電話の電波は、マレーシア機が西向きに方向転換したとみられる時刻の約30分後、同機と管制との通信が途絶えた位置から約400キロ離れたマレーシア北西部ペナン州の基地局がとらえていた。これは機体が本来のルートから外れ、低空を飛行していたとの推定にも一致する。ただし、副操縦士が電話をかけようとしていた形跡はないという。

マレーシア紙は先週末、副操縦士が飛行中に携帯電話を使おうとしたことが分かったと報道。一方、マレーシアのヒシャムディン運輸相代行は13日、CNNの取材に対して「私の知る限りそのような情報はない」と話していた。

捜査状況に詳しい米当局者らがCNNに語ったところによれば、このほかにマレーシア機内の携帯電話が発した電波はとらえられていない。

不明マレーシア機の捜索が続く

航空安全対策の専門家らによれば、操縦士は搭乗時に携帯電話の電源を切ることになっている。操縦室内では決して電源を入れないというのが、各航空会社に共通のルールとされる。

マレーシア機の捜索チームは当初、乗客らが機内から電話をかけた形跡がないかどうかを徹底的に調べたが、記録は何も見つかっていなかった。

機体の墜落現場とされるインド洋南部では14日、米海軍の無人潜水機「ブルーフィン21」が初めて投入された。搭載されていたブラックボックスの発信装置はすでに電池が切れたとの判断により、海上での音波探知から水中の捜索作業に移った。

潜水機が海底に到達し、周囲をスキャンして戻ってくるまでの所要時間は1回につき約20時間。1度の潜水で捜索できる面積は約40平方キロメートルだ。捜索範囲全体の海底をスキャンするには2カ月ほどかかる可能性がある。

一方、オーストラリア当局者らによると、同国海軍の艦船が13日夜、先週ブラックボックスからとみられる信号を探知した場所から約5.5キロ風下で油膜を発見。約2リットルを回収し、航空機に由来する油かどうかなどを詳しく調べている。検査結果は数日後に判明する見通しだ。

無人潜水機で捜索開始 マレーシア機不明

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