ニューヨーク(CNN) ニューヨークの男子高校生が米東部の名門私立大学「アイビーリーグ」の全8校に出願し、すべて合格という快挙を成し遂げた。学業だけでなく、音楽やスポーツの分野でも活躍する多才な生徒だ。
アイビーリーグを構成する大学はハーバード、エール、ブラウン、コロンビア、ペンシルベニア、ダートマス、プリンストン、コーネル。ロングアイランドの公立高校に通うクワシ・エニン君はそのすべてから合格通知を受け取った。
地元紙とのインタビューで、「1つか2つ受かるかなと思って出願した。全部受かって驚いている」と振り返った。
エニン君の大学進学適性試験(SAT)のスコアは2400満点中2250点。全米で上位2%以内、校内では11位という成績だった。
中学、高校の校長としてエニン君を見守ってきたバーバラ・バトラー氏によると、エニン君は学業で模範的な成績を収めてきただけでなく、室内楽団で3つの楽器を演奏し、アカペラ合唱団にも所属。
陸上競技部では円盤投げ、砲丸投げの選手として活躍、生徒会役員も務めた。学校行事の演劇では中学3年以来ずっと主役を演じてきた。謙虚で礼儀正しく、与えられたチャンスを生かす積極性も持っているという。
「スポーツ、音楽、演劇の全分野で活躍する生徒はめったにいない。そのうえ生徒会や、地元の病院でボランティア活動をする時間まで作っていた」と、バトラー氏は称賛する。
米国の大学入試ではSATのスコアや高校の成績に加え、課外活動での成果や小論文、推薦状なども重視される。入試事情に詳しい専門家によると、アイビーリーグの全大学に出願する受験生は珍しく、すべて合格するケースは極めて異例。
競争が激しいことで知られるハーバード大の2013年入学者の合格率はわずか5.9%だった。
エニン君は5月1日の締め切りまでに進学先を選ぶ。現時点ではエール大学が有力だという。