インド洋で物体発見、不明マレーシア機か 豪首相

不明マレーシア機の捜索範囲は米国の面積とほぼ同じに

2014.03.20 Thu posted at 12:45 JST

クアラルンプール(CNN) オーストラリアのアボット首相は20日、行方不明になっているマレーシア航空機に関連する可能性のある2つの物体がインド洋上で発見されたと発表した。

アボット首相は下院で「マレーシア航空370便の捜索に関する新たな信頼できる情報が浮上した」「海上保安当局が、捜索に関係ある可能性がある物体の衛星画像に基づく情報を入手した」と報告した。

さらに、「衛星画像を専門家が分析した結果、捜索に関連すると思われる2つの物体が特定された」「空軍機オライオンが確認に向かっている」と説明。ほかに3機を投入して徹底捜索を実施するとした。

関係者によると、マレーシア軍もオーストラリアからの新情報を調べている。ただ、確認には時間がかかる見通し。

マレーシアの運輸当局は、同国のナジブ首相にアボット首相から同日連絡があったと述べ、「現段階でオーストラリアはまだ、この物体が本当にMH370便の捜索と関係があるのかどうかを確認していない」としている。

同機が消息を絶ってから既に13日目に入った。これまでの捜索でも海上に残骸が見つかったとの情報が浮上したが、いずれも無関係だったことが判明している。

各国当局が消息不明のマレーシア機を捜索

マレーシアの運輸当局は19日、行方不明になっているマレーシア航空機の機長の自宅から押収したフライトシミュレーターを調べた結果、一部のデータが消去されていたことが分かったと発表した。

シミュレーターでは過去のシミュレーションのデータを保存しておいて再生することが可能。しかし運輸当局は、消去されていたデータの内容や、消去したと思われる人物については明らかにしていない。

当局は消去されたデータの復旧を試みており、司法関係者によれば、米連邦捜査局(FBI)などの専門家が機長のシミュレーターのハードディスクドライブ(HDD)のほか、副操縦士のコンピューターのHDDを調べているという。

オバマ米大統領は19日に米ダラスで行った演説で、同機の捜索を「最優先課題」と位置付け、全力を挙げて捜索に協力する姿勢を示した。

同機が8日に消息を絶ってから既に12日が過ぎ、捜索は約770万平方キロと、米国の本土にほぼ匹敵する広大な範囲に及んでいる。米政府当局者は、この範囲のうちインド洋の南の海域は可能性が最も高いと指摘。しかしこの海域は船舶の航路からも商用機のルートからも外れており、島はなく、漁船もほとんどいないことから、捜索はまだ何週間も続く可能性があると予想していた。

不明マレーシア機、捜索続く

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