マレーシア機不明、アンダマン諸島に向かった可能性も

2014.03.15 Sat posted at 09:59 JST

ワシントン(CNN) マレーシア航空機が今月8日未明に消息を絶った問題で、米国とマレーシアの政府が電子・衛星データを極秘に分析した結果、行方不明となっているマレーシア航空370便(ボーイング777型機)は、インド洋北東部のベンガル湾か、インド洋のどこかに墜落した可能性が高いという。CNNの取材で14日に明らかになった。

この説は、先に米当局者が明らかにした情報に基づいている。この当局者によると、同機に搭載されていた自動報告システムが、報告されている同機と航空管制官との最後の交信から数時間、複数の衛星と交信していたことが確認されたという。衛星通信サービス企業のインマルサットも、この自動信号が同社のネットワークに登録されていたことを確認している。

また、ある航空業界筋も、航空機を識別するためのトランスポンダー信号が同機から最後に発信された後に自動報告システムからのピン(ping)が受信されていることから、同報告システムは最長で5時間は正常に機能していたと見られるとしている。

これらの情報を総合すると、一連のデータは何者かがテロなどの目的で同機を乗っ取った可能性を示している。

この説が浮上するきっかけとなったのが、同機がトランスポンダーによる通信を断った後、何度か大幅な高度変更を行ったとする米紙ニューヨーク・タイムズの記事だ。

同紙はデータに詳しい情報筋の話として、同機が民間のレーダー画面から消えた直後に4万5000フィート(約14キロ)上昇したことがマレーシアの軍事レーダーで確認されたと報じている。

不明マレーシア機がインド洋に向かった可能性も

さらに、同機はインド洋のアンダマン諸島に着陸したとの説もある。

この説は、ロイター通信が14日に明らかにしたレーダーデータの分析に基づいている。このデータは、同機がやみくもにマレーシアから北西に向かっていたわけではないことを示している。

ロイターは、捜査に詳しい情報筋の話として、同機の操縦者は、ウェイポイントと呼ばれる飛行経路上に設定されている通過点をたどっており、そのウェイポイントに導かれてインド東部のベンガル湾に浮かぶアンダマン諸島に向かった可能性があるとしている。レーダーのデータでは、同機がアンダマン諸島上空を飛行したことは確認されていないが、同諸島に向かう飛行経路上で確認されたという。

複数の航空専門家は、可能性は極めて低いものの、何者かが同機をハイジャックし、密かにこの地域に着陸させた可能性もあると指摘する。

たしかにアンダマン・ニコバル諸島の主都ポートブレアの国際空港には、ボーイング777型機が着陸できるだけの長さの滑走路があるが、この地域はインドにとって戦略的に重要な地域で、多くの軍隊が配置されているため、インド当局者は、ハイジャック犯がこの規模の航空機でこの地域に密かに着陸を試みるとは考えにくいとしている。

マレーシア機、アンダマン諸島に向かった可能性も

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