マレーシア機不明、世界のネットユーザーが捜索に協力

衛星画像の分析をネット上の一般ユーザーが調査

2014.03.12 Wed posted at 17:25 JST

(CNN) 消息不明となっているマレーシア航空機の行方を捜すため、衛星画像をくまなく調べる作業に、インターネットを通して世界中のユーザーが協力している。

米コロラド州の衛星画像大手デジタルグローブがウェブサイト上に画像を公開し、一般ユーザーに調査を呼び掛けた。ネットを通して不特定多数の人に仕事を依頼する「クラウドソーシング」という手法だ。全世界から多数のボランティアが殺到し、サイトが一時アクセス不能となる事態も起きている。

公開されているのは、マレーシア機が消息を絶ったとされるタイ湾の約640キロ上空から、その時点の前後に撮影された画像。野球のホームベースほどの大きさまで識別できる解像度だという。

約3000平方キロに及ぶ海域に機体の残がいや救命具などの手掛かりがないかどうか、それぞれのユーザーがパソコン上で探して印を付ける。通信が途絶えた後で機体がいったん引き返した可能性も指摘されていることを受け、近日中にマレーシア西側のマラッカ海峡の画像も追加される見通しだ。

捜索活動を行う米海軍のヘリコプター=9日

同社幹部のルーク・バーリントン氏は「干し草の山から針1本を探し出すような作業。干し草の代わりに大海原が広がっている」「ネット上の何十万人かの協力がなければ到底不可能な、気の遠くなる作業だ」と話す。

米シカゴ近郊に住むIT企業管理職の男性は、画像に目を通し始めた直後、海面にマレーシア機の機体と同じ大きさの影が写っているのを見つけ、デジタルグローブに報告したという。

同社は昨年オクラホマ州で発生した竜巻やコロラド州の洪水、フィリピンを襲った台風30号などの被災地の実態調査でも、世界規模のクラウドソーシングを実施した。ペルーで行方不明になった2人組の遺体を衛星画像で発見した実績もある。

「クラウドソーシング」で不明機を探す

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