ソトニコワ「金」キムヨナ「銀」の判定に疑問の声

金メダルのソトニコワ(左)と銀メダルの金妍児

2014.02.22 Sat posted at 13:13 JST

(CNN) 2010年バンクーバー五輪の金メダリスト、韓国の金妍児(キムヨナ)は、自身のフィギュアスケート人生の集大成となるソチ五輪に連覇をかけて挑んだが、突然現れたかのようなロシアの17歳、アデリナ・ソトニコワに敗れ、銀メダルに終わった。しかし試合直後から、勝負を分けた採点を疑問視する声が上がっている。

ソトニコワは合計224.59点を獲得。219.11点だった金妍児の得点を5.48点上回り、この種目でロシア勢初の金メダルを獲得した。しかし、ソトニコワは3連続ジャンプの後、着氷した際にバランスを崩したとの指摘や、匿名で行われる採点システムを疑問視する声もある。

オリンピックの男子フィギュアスケートで2度金メダルを獲得したディック・バトン氏は、ソトニコワはまだ完成されていないと指摘。

また今大会に米国代表として出場したアシュリー・ワグナーもフリーが行われた20日夜に判定を強く批判した。ワグナーは転倒することなく演技を終えたが、演技中につまずいた選手にも敗れ、結局7位に終わった。ワグナーの得点は、2回以上転倒したロシアのユリア・リプニツカヤにすら及ばなかった。

ワグナーは「だまされた気分だ。観客は、選手が転倒したり、転倒した選手の得点がクリーンな演技をした選手の得点を上回るようなスポーツは見たくない」と語った。

金メダルのソトニコワ(左)と銀メダルの金妍児

ネット上でも採点結果に不満を抱いた人々がオンライン署名サイトで疑惑の判定の調査を求める署名活動を開始し、21日朝の時点で160万人以上が署名した。

ただ判定の妥当性については専門家の間でも意見は分かれている。ソトニコワは、フリーの演技で3回転ジャンプを金より1回多い7回決めており、最終判断はスポーツジャーナリストやフィギュアスケートの専門家の間でも分かれた。

米紙USAトゥデーのクリス・チェイス氏は「際どい判定ではあるが、決して(メダル)強盗ではない」とし、「ソトニコワの演技は金メダルに値する内容だった」との見方を示した。

一方、世界フィギュアスケート選手権で4度の優勝を誇るカート・ブラウニング氏はニューヨーク・タイムズ紙で次のように述べている。

「金妍児とソトニコワの演技構成点がこれほど僅差である理由が分からなかった。ショックだった。(ソトニコワは)一夜にしてスケートが上達したとでもいうのか。何が起こったのか分からない。今も答えを模索しているところだ」。

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