オバマ大統領、「失言」で直筆の謝罪状

オバマ大統領が演説中の「失言」で直筆の謝罪文を書いた

2014.02.21 Fri posted at 18:30 JST

(CNN) オバマ米大統領が先月、「美術史よりも製造技術を学んだ方が稼げる」と発言したことに大学の美術史講師が抗議、大統領が直筆の手紙でわびるという出来事があった。

オバマ大統領は先月、ウィスコンシン州の工場で「美術史で学位を取るより製造業などの技術を身につけたほうがずっと稼げるはずだ」と発言。すぐに「美術史の学位には何の問題もないし、私は美術史が好きだ」と取り繕ったものの、この発言に納得がいかなかったテキサス大学のアン・コリンズ・ジョーンズ上級講師は、ホワイトハウスに抗議の電子メールを送った。

「学生には批判精神をもって思考し、読み書きするように教えている。それが美術の要だからだ」とジョーンズさんは書いた。「単にきれいな絵を見るだけではない。何らかの解釈をしようと思えば、あらゆる知識を総動員しなければならない」

何の反応も期待していなかったジョーンズさんだが、ホワイトハウスからメールの返信が来て驚いた。メールにはオバマ大統領の直筆の手紙をスキャンした画像が添付されていたのだ。

オバマ大統領の直筆の手紙の一部

「思いつきで口にしてしまった私の発言についておわびしたい」との言葉で始まった大統領の手紙には、高校時代の美術史の授業は好きだったともつづられていた。またオバマ大統領は、大学進学をしないであろう若者たちに「りっぱなキャリアを積むのに役立つ技術訓練を受けることを考えるように勧めるつもりだった」と発言について釈明した。

ジョーンズさんは大統領の謝罪を受け入れた。「大統領は話を面白くしてみんなの食いつきをよくしようと思ったのだろう」とジョーンズさんは言う。「とても丁寧でいい手紙だと思う」

オバマ大統領、「失言」の演説

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