ソチ当局が毒物で野犬狩り? 愛犬家が救助活動

ソチで毒物を用いた大量の野犬処分が行われているという=IRINA GUTNIK氏提供

2014.02.06 Thu posted at 15:07 JST

ロシア・ソチ(CNN) 冬季五輪の開幕を控えたロシアのソチで、大量の野犬を処分するため市当局が毒物を使っているとして、地元の愛犬家や動物愛護活動家が批判を強めている。

ソチ市内で2週間前に野犬が苦しみながら死ぬのを見たという女性は、その様子を携帯電話のカメラで撮影した。獣医師に問い合わせたところ、毒物で死んだのは間違いないと言われたという。

12月に同じような野犬を見たという別の住民は、「ここでは以前から毒物が使われていた。しかし五輪を控え、12月には毒物を使った野犬狩りがさらにひどくなった」と話す。

批判が高まったことを受けてソチ2014組織委員会はこのほど声明を出し、「オリンピック公園で見つかった野犬はすべて、公園を利用する人と動物自身のために、専門要員が収集している」「健康状態をチェックした後、健康な動物はすべて放している」と説明した。市郊外には新しい保護施設も開設されたという。

地元の愛犬家が保護施設を急きょ設営

しかし地元で野犬の保護活動を展開している女性はこの施設について、報道陣に見せる目的で建設されたにすぎないと批判。CNNには別の活動家から、市と野犬狩り業者との契約書とされる写真が送られてきた。

中には自ら犬たちの救出活動に乗り出した愛犬家もいる。モスクワ在住の男性は先月、ワゴン車ではるばるソチまで出かけて野犬を集め、モスクワに「避難させた」という。

ソチ在住の弁護士は、「五輪を批判するつもりはない」「ここには避妊や去勢の制度がないため大量の野犬がいて、当局はコントロールできずにいる」と指摘。「ロシアでは動物を虐待しても罪に問われない」と話した。

ソチ当局が毒物で野犬狩りか

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